高圧ガス販売主任者とは、高圧ガスの販売業務に従事する人です。高圧ガスの販売業務に従事するためには、第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状が必要になります。第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状を交付を受けるには、高圧ガス販売主任者試験に合格する必要があります。高圧ガス販売主任者試験は年に1回11月に実施されており、年齢、学歴、経験に関係なく、誰でも受験できます。2017年から2022年に実施された高圧ガス販売主任者試験の合格率は、第一種販売で56.4%、第二種販売で56.2%です。
高圧ガス販売主任者とは
高圧ガス販売主任者とは、高圧ガスの販売業務に従事する人です。
高圧ガスの販売業務に従事するためには、第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状が必要になります。
第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状を交付を受けるには、高圧ガス販売主任者試験に合格する必要があります。(高圧ガス保安法第29条第3項)
高圧ガス販売主任者免状
取り扱うガスの種類によって、必要な免状が異なります。
第二種販売主任者免状を取得していると、液化石油ガスの販売主任者に選任される事ができます。
第一種販売主任者免状を取得していると、販売可能な高圧ガスの販売主任者に選任される事ができます。
関連資格
関連資格は以下のようなものがあります。
- 高圧ガス製造保安責任者
- 液化石油ガス設備士
- 特定高圧ガス取扱主任者
- 高圧ガス移動監視者
高圧ガス製造保安責任者・液化石油ガス設備士については、下記の記事で詳しく解説しています。
高圧ガス販売主任者免状が必要なガスの種類
第一種販売主任者免状
ガスの種類 | 可燃性ガス | 毒性ガス | 特殊高圧ガス |
アセチレン | ○ | ||
アルシン | ○ | ○ | ○ |
アンモニア | ○ | ○ | |
塩素 | ○ | ||
クロルメチル | ○ | ○ | |
五フッ化ヒ素 | ○ | ||
五フッ化リン | ○ | ||
酸素 | |||
三フッ化窒素 | ○ | ||
三フッ化ホウ素 | ○ | ||
三フッ化リン | ○ | ||
シアン化水素 | ○ | ○ | |
ジシラン | ○ | ○ | ○ |
四フッ化硫黄 | ○ | ||
四フッ化ケイ素 | ○ | ||
ジボラン | ○ | ○ | ○ |
水素 | ○ | ||
セレン化水素 | ○ | ○ | ○ |
ホスフィン | ○ | ○ | ○ |
メタン | ○ | ||
モノゲルマン | ○ | ○ | ○ |
モノシラン | ○ | ○ | ○ |
第二種販売主任者免状
液化石油ガス
高圧ガス販売主任者試験
高圧ガス販売主任者試験は、高圧ガス保安法に基づき47都道府県知事が施行する国家試験です。
第一種販売と第二種販売に分かれています。
試験の正式名称は以下の通りです。
- 第一種販売:第一種販売主任者免状に係る販売主任者試験
- 第二種販売:第二種販売主任者免状に係る販売主任者試験
試験日程
高圧ガス販売主任者試験は、年に1回、11月に実施されます。
たとえば、2021年の試験日は11月14日(日)でした。
試験地
全国
受験料
第一種販売:7,400円(非課税)
第二種販売:5,700円(非課税)
受験資格
年齢、学歴、経験に関係なく、誰でも受験できます。
試験内容
第一種販売
科目 | 内容 | 試験形式 | 試験時間 |
法令 | 高圧ガス保安法令に係る法令 | 択 一 式 ( 2 0 問 ) |
60分 |
保安管理技術 | 高圧ガス(液化石油ガスを除く。) の販売に必要な通常の保安管理の 技術 |
択 一 式 ( 2 0 問 ) |
90分 |
第二種販売
科目 | 内容 | 試験形式 | 試験時間 |
法令 | 高圧ガス保安法及び液化石油ガス 法に係る法令 |
択 一 式 ( 2 0 問 ) |
60分 |
保安管理技術 | 液化石油ガスの販売に必要な通常 の保安管理の技術 |
択 一 式 ( 2 0 問 ) |
90分 |
合格基準
満点の60%程度の得点で合格
合格率・難易度
2017年から2022年に実施された高圧ガス販売主任者試験の合格率は、第一種販売で56.4%、第二種販売で56.2%です。
第一種販売の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年 | 3,077 | 1,807 | 58.7% |
2020年 | 2,455 | 1,219 | 49.7% |
2019年 | 2,873 | 1,515 | 52.7% |
2018年 | 2,657 | 1,578 | 59.4% |
2017年 | 2,729 | 1,654 | 60.6% |
計 | 13,791 | 7,773 | 56.4% |
第二種販売の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年 | 8,007 | 4,297 | 53.7% |
2020年 | 6,888 | 3,771 | 54.7% |
2019年 | 7,719 | 4,335 | 56.2% |
2018年 | 8,496 | 4,939 | 58.1% |
2017年 | 8,203 | 4,764 | 58.1% |
計 | 39,313 | 22,106 | 56.2% |
高圧ガス販売主任者試験の勉強方法
高圧ガス販売主任者試験の勉強方法は、テキストを熟読し、過去問を繰り返し解くことです。テキストと問題集は高圧ガス保安協会が販売しています。過去問と類似した試験が出題されることが多いため、傾向をしっかりつかんでおきましょう。
「法令」「保安管理技術」のどちらも、基本は丸暗記です。ただし、「保安管理技術」では計算問題が出題されます。
高圧ガス販売主任者講習
高圧ガス販売主任者講習を受講すると、「保安管理技術」が免除されます。
高圧ガス販売主任者試験で出題されるのは「法令」と「保安管理技術」の2種類だけなので、「保安管理技術」が免除されると、勉強するのは「法令」だけになります。
「法令」だけを集中して勉強すればよくなるため、独学に自信がない人は高圧ガス販売主任者講習の受講をおすすめします。