銀行業務検定 01


銀行業務検定では、法務・財務・税務・外国為替・金融経済・証券・信託実務・法人融資渉外・個人融資渉外・窓口セールス・年金アドバイザー・営業店管理・融資管理・デリバティブ・投資信託・保険販売・金融リスクマネジメント・経営支援アドバイザー・預かり資産アドバイザー・金融商品取引・相続アドバイザー・事業承継アドバイザー・事業性評価等の23系統36種目の試験が行われています。

銀行業務検定の試験の内容

試験種別 試験名 出題形式 試験時間
法務 融資管理3級 五答択一式 30問(各2点)、
事例付五答択一式 20問(各2点)
150分
法務2級 三答択一付記述式 10題 180分
法務3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
法務4級 三答択一式 50問(各2点) 90分
財務 財務2級 記述式 10題(各10点) 180分
財務3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
財務4級 三答択一マークシート式 50問 (各2点) 90分
税務 税務2級 (三答択一付)記述計算式 10題 180分
税務3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
税務4級 三答択一式 50問(各2点) 90分
年金 年金アドバイザー2級 記述式10題(各10点) 180分
年金アドバイザー3級 五答択一式 30問(各2点)、
事例付五答択一式 10事例20問(各2点)
150分
年金アドバイザー4級 三答択一式 50問(各2点) 90分
信託・証券 証券3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
信託実務3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
マネジメント 金融リスクマネジメント2級 四答択一式 35問(各2点)、
記述式 3題(各10点)
180分
営業店マネジメントⅠ 記述式 10題(各10点) 180分
営業店マネジメントⅡ 四答択一式 40問(各1点)、
記述式 6題(各10点)
180分
融資・渉外 経営支援アドバイザー2級 四答択一式 25問(各2点)、
事例付記述式 5題(各10点)
180分
窓口セールス3級 五答択一マークシート式 50問(各2点) 150分
法人融資渉外2級 記述式 10題(各10点) 180分
法人融資渉外3級 五答択一式、事例付五答択一式、記述式 180分
事業性評価3級 四答択一式:40問(各2点)、
事例付四答択一式:5事例10問(各2点)
150分
個人融資渉外3級 五答択一式、事例付五答択一式、記述式 180分
デリバティブ3級 五答択一マークシート式 50問 (各2点) 150分
事業承継アドバイザー3級 四答択一式 50問(各2点) 150分
外為 外国為替2級 記述式 10題(各10点) 180分
外国為替3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
金融経済 金融経済3級 五答択一式 50問(各2点) 150分
預かり資産等 投資信託2級 記述式10題(各10点) 180分
投資信託3級 四答択一式 30問(各2点)、
事例付四答択一式 20問(各2点)
150分
金融商品取引3級 四答択一式、事例付四答択一式(50問各2点) 150分
預かり資産アドバイザー2級 四答択一式 25問(各2点)、
計算・記述式 5題(各10点)
180分
預かり資産アドバイザー3級 四答択一式 40問(各2点)、
事例付四答択一式 5事例 10問(各2点)
150分
保険販売3級 四答択一式 50問(各2点) 150分
相続 相続アドバイザー2級 四答択一式 25問(各2点)、
記述式 5題(各10点)
180分
相続アドバイザー3級 四答択一式 40問(各2点)、
事例付四答択一式 10問(各2点)
150分

銀行業務検定 試験で問われるもの

 銀行業務検定は、銀行・保険・証券等の金融機関に所属する職員を対象とし、実務能力水準の向上を目的として実施されています。
 試験では、金融機関の各担当業務ごとに必要とされる基礎知識・実務知識や、事故対策を含む法務全般に適切に対処するための応用実践的な知識について問われます。金融機関関係の職員向けの資格試験ですが、受験制限はなく、一般の方も受験が可能です。
 銀行業務検定は多岐な種目に分かれていますが、試験を行っている㈱経済法令研究会から各種目のテキストが販売されており、それを利用し受験対策を行うことが受験対策の基本となります。

銀行業務検定の過去問と重要事項

営業循環基準の適用

製造途中の仕掛品には、営業循環基準が適用される。
次のものには、営業循環基準が適用されない。
 ・営業用店舗として利用する建物
 ・車両の売却による未収入金
 ・工場設備の建設に係る未払金
 ・取引先からの預り保証金

建設業と一般の事業会社の勘定科目の組合せ

 ・完成工事未収入金 - 売掛金
 ・工事未払金    - 買掛金
 ・未成工事支出金  - 仕掛品
 ・完成工事高    - 売上高
 ・完成工事原価   - 売上原価

流動性配列法にもとづく資産項目の記載順序

 1.売掛金
 2.前渡金
 3.機械と装置
 4.ソフトウェア
 5.ゴルフ会員権

引当金の設定要件

 ・契約に起因する債務であるかないかに関わらず引当金を計上すること
 ・発生が、当期以前の事象に起因すること
 ・発生の可能性が高いこと
 ・将来の特定の費用または損失であること
 ・金額を合理的に見積もることができること

株式価格の評価方法である時価純資産法

 ・DCF法は、インカム・アプローチによる評価手法である。
 ・時価純資産法は、ネットアセット・アプローチによる評価手法である。
 ・時価純資産法は、評価対象企業の貸借対照表における資産、負債を時価で評価しなおして、株式価値を評価する方法である。
 ・時価純資産法は、資産や負債の時価情報を入手することができない場合には適していない。
 ・時価純資産法は、DCF法に比べて評価対象企業の将来の収益獲得能力を価値に反映しにくい。
 ・時価純資産法は、DCF法に比べて評価に恣意性が入る余地が小さく、客観性が高いという利点がある。

販売費と一般管理費

販売費と一般管理費には、次のものが該当する。
 ・消耗品費
 ・のれん償却費
 ・租税公課
 ・法定福利費
商品評価損は売上原価であり、販売費と一般管理費には該当しない。

営業外損益

営業外損益には、次のものが該当する。
 ・受取配当金
 ・社債利息
 ・有価証券評価損
 ・開業費償却
仕入割戻は仕入高の控除項目であり、営業外損益には該当しない。

利益の過大計上

未払費用の過小計上は、利益の過大計上となる。
次のものには、利益の過大計上にはならない。
 ・売上高の過小計上
 ・売掛金の過小計上
 ・受取利息の過小計上
 ・減価償却費の過大計上

連結財務諸表

 ・のれんは、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって規則的に償却する。
 ・債務超過となった子会社も連結の範囲に含めなければならない。
 ・親会社と子会社の決算日が異なっていても、連結財務諸表を作成しなければならない。
 ・子会社であっても、支配が一時的であると認められる企業は、連結の範囲に含めない。
 ・連結会社相互間の債権と債務は、相殺消去する。

売上高計上利益率

固定資産売却益の発生は、売上高計上利益率に影響を与えない。
次のものは、売上高計上利益率に影響を与える。
 ・売上割引の増加
 ・修繕費の増加
 ・保険料の増加
 ・売買目的の有価証券運用益の発生

総資本、総資産の回転率が上昇する要因

長期借入金の繰上げ返済は、総資本、総資産の回転率が上昇する要因となる。
次のものは、総資本、総資産の回転率が上昇する要因とはならない。
 ・売上高の減少
 ・売掛金の回収遅延
 ・不良在庫品の増加
 ・受取手形サイトの長期化

損益分岐点比率と安全余裕率、経営安全率

 ・固定費が一定であるが、変動費比率が上昇した場合、損益分岐点売上高も上昇する。
  損益分岐点売上高=固定費/(1-変動費比率)
 ・売上高と固定費が一定で限界利益率が上昇すると、損益分岐点比率は低下する。
  損益分岐点売上高=固定費/限界利益率
 ・損益分岐点比率が低いほど、収益体質(売上高)が良いことを示している。
  損益分岐点比率=損益分岐点売上高/売上高
 ・損益分岐点比率が低下すると、安全余裕率は上昇する。
  安全余裕率=1-損益分岐点比率
 ・売上高と限界利益率が一定であり、固定費が増加した場合、損益分岐点比率は上昇し、安全余裕率は低下する。
  安全余裕率=(売上高-損益分岐点売上高)/売上高=1-損益分岐点比率

労働生産性

 ・設備生産性と労働装備率を乗じて求められる。
 ・従業員1人当りの人件費を労働分配率で除して求められる。
 ・付加価値率に従業員1人当りの売上高を乗じて求められる。
 ・付加価値率に労働装備率、有形固定資産回転率を乗じて求められる。
 ・付加価値額を従業員数で除して求められる。

流動比率と当座比率

 ・流動比率と当座比率は、数値が高いほど企業の安定性は良いと評価される。
 ・流動比率と当座比率は、企業の短期的な支払い能力を検討する指標である。
 ・流動比率は、一般的に当座比率よりも高い数値となる。
 ・流動比率は、流動資産を流動負債で除して求められる。
 ・当座比率は、流動比率の補完比率として用いられる。

ROA、総資産当期純利益率

 ・総資本、総資産の回転率が低くなるほど、ROAは低くなる。
 ・売上高当期純利益率が高くなるほど、ROAは高くなる。
 ・ROAは、当期純利益を総資産で除して求められる。
 ・ROAは、投資した総資産からどれほど利益を上げることができるかを示す指標である。
 ・ROAは、売上高当期純利益率と総資本、総資産回転率に分解して分析することができる。

経済法令研究会の教育研修事業の最終ゴールが銀行業務検定

銀行や保険、証券などを扱う金融機関の行職員を対象とした銀行業務検定は、日々の業務を行うために必要となる実務的な知識や技能、応用能力を測るため、また実務能力の向上を推進するためにあります。株式会社経済法令研究会が取り組んでいる教育研修事業の最終ゴールとして、また事業をフォローするために立案されたものになります。銀行業務検定は様々な種目に分かれています。法務・財務・税務・外国為替・金融経済・証券・信託実務・法人融資渉外・個人融資渉外・窓口セールス・年金アドバイザー・営業店管理・融資管理・デリバティブ・投資信託・保険販売・金融リスクマネジメント・経営支援アドバイザー・預かり資産アドバイザー・金融商品取引・相続アドバイザー・事業承継アドバイザー・事業性評価です。

銀行業務検定の試験日は3月、6月、10月の年3回となっています。受験する科目によって受験月が決まっているので、受験前に確認しましょう。特にどの銀行でも必修とされる法務・財務・税務・外為はどの月に行われるのかを事前に調べ、効率よく受験勉強ができるようにしておきましょう。銀行業務検定の3級で合格率は約30%です。3級はマークシート方式で出題されますが、しっかり勉強していないと落ちる可能性があります。銀行業務検定の2級では、合格率は25%程度となっています。3級と異なり、筆記と論述形式の出題があります。論述は繰り返し同じ問題が出題されることが多いため、毎年頻出する項目は過去問で対策を取れば点数を取ることができます。

銀行業務検定の科目の中で合格率を参考に難易度をランキングすると、最も難関なのは外為2級となります。銀行員でも外為業務を行う人員が減りつつあるため元々実務として身に付いていないことと、貿易関係の出題が多く、暗記しなくてはならない範囲が多いというのが、難易度が高い理由に挙げられます。次に難しいのは税務2級です。税務は複雑な計算問題が多く出題されます。難易度3位は年金アドバイザー2級です。実務的な計算問題となっていて、計算問題が苦手だと躓きます。銀行業務検定の試験対策としておすすめなのは過去問対策です。銀行業務検定の試験は学校試験を模した内容になっているため、過去問を大量に解くことで最も効率的に試験対策を行うことができます。

銀行業務検定の試験では、100点満点中60点以上を取得すると合格となります。例えば財務2級の試験時間は3時間で、関数機能付きなどではない電卓の持ち込みは許可されています。出題内容は財務諸表が5問、財務分析が5問の計10問で、計算問題が主となります。ほかに論述問題もあります。試験対策の準備期間として2か月間は確保しましょう。過去問の問題集で頻出傾向を掴み、よく出る問題は確実に取れるようにしておけば合格に手が届きます。特に財務分析の方は過去問の内容がそのまま出題されるケースが多いため、過去問の繰り返しが重要となります。この財務分析の5問で40点を取れれば財務諸表で20点取れば合格となります。高得点を取る必要はありません。時間をかけずに、確実に合格点を目指しましょう。


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