液化石油ガス設備士とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!

b3c336033a77d01af258e80b77c48e5d - 液化石油ガス設備士とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介! 建設関連の資格試験

液化石油ガス設備士は、液化石油ガスの設備工事を行うための、液化石油ガス法で定められた国家資格です。液化ガスの配管接続をするときや、ガス設備を定期点検するときなど、液化石油ガス設備の設置工事・変更工事の現場で必須の資格となっています。

液化石油ガス設備士の資格を得るには、試験に合格するか、講習を受講し修了試験に合格する必要があります。試験は年に1回開催されており、誰でも受験できます。試験の合格率は約35%となっており、難易度が高い試験です。ただし、問題が出される範囲が狭いため、過去問題集を10年分くらい繰り返し勉強し、参考書で理解を深めポイントを身につければ合格の可能性が高くなります。

この記事では、液化石油ガス設備士とはどのような資格なのか、液化石油ガス設備士になるにはどうすれば良いのか、液化石油ガス設備士試験の費用や日程、難易度、合格率について解説します。

液化石油ガス設備士とは

液化石油ガス設備士は、液化石油ガス(LPG)の保安の確保及び取引の適正化に関する法律によって、液化石油ガス設備の設置工事・変更工事を行う人は、持たなければならない資格です。例えば、液化ガスの配管接続をするときや、ガス設備を定期点検するときも必要です。

関連資格

関連資格は以下のようなものがあります。

  • 高圧ガス販売主任者
  • 高圧ガス製造保安責任者
  • 特定高圧ガス取扱主任者
  • 高圧ガス移動監視者

高圧ガス販売主任者・高圧ガス製造保安責任者については、下記の記事で詳しく解説しています。

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高圧ガス販売主任者とは、高圧ガスの販売業務に従事する人です。高圧ガスの販売業務に従事するためには、第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状が必要になります。第一種販売主任者免状もしくは第二種販売主任者免状を交付を受けるには、高圧ガス
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液化石油ガス設備士試験とは その1

液化石油ガス設備士の資格を得る試験が、液化石油ガス設備士試験です。液化石油ガス設備士の資格を得る方法は、試験を受けて合格することが必要ですが、講習会を受けて検定試験に合格しても液化石油ガス設備士の免状が与えられます。

講習会は、液化石油ガス設備士講習で、液化石油ガス法で定められています。講習は経験に応じて第1講習から第3講習まであります。未経験者が対象の第1講習は、3日間コースで、19時間の講義と、2時間の実習が行われ、液化石油ガス設備士試験の内容と同じことが講義されます。LPGガスの知識や取扱いに慣れていないときは、講義を受けて資格を取得するのも一つの方法です。講義終了後に検定試験が行われますが、内容は本番の試験と同じ内容です。ただ、講義を受けたばかりで頭がフレッシュになっているため、合格率は高いと言えます。しかし、確実に合格するために、テキストを先に購入し、講義を受ける前に十分予習しておくことをおすすめします。

液化石油ガスを使う仕事は、LPGの輸入からから、販売店までの運送や貯蔵所の監理など、幅広く行われますので、液化ガスを扱う仕事では必須の資格です。なお、液化石油ガスの仕事とは分かり難いのですが、LPGガスボンベを家庭に設置し、コンロと配管を接続するような仕事も、この資格を持たないとできない工事といえば、分かり易いのではないでしょうか。

試験受験 講習による受験
受験資格 制限なし 第一講習:未経験者又は無資格者が対象
第二講習:LPガス設備工事の経験1年以上の方が対象
第三講習:建築配管技能士等の関連資格保有者等が対象
試験内容 検定試験は、筆記試験と技能試験があり、
技能試験は筆記試験に合格した方のみが受検できます。
〇筆記試験
①法令(択一式 15問:60分)
②配管理論等(択一式 20問:90分)
〇技能試験(電動ねじ切り機:60分、手動ねじ切り機:75分)
①配管用材料・工具使用、②硬質管の加工・接続、
③器具取付け、④気密試験の実施、⑤漏洩試験の実施
合格基準 筆記(各科目)・技能試験とも、それぞれ満点の60パーセント程度

試験日程・申し込み方法

液化石油ガス設備士試験は、年に1回実施されています。筆記試験は11月第2日曜日、実技試験は11月第4日曜日です。

例えば、2021年の試験日は以下の通りです。

  • 筆記試験:11月14日(日)
  • 技能試験:12月5日(日)
  • 技能試験:12月6日(月)※山形県・富山県・兵庫県会場

また、年に4回、全国各地で講習が開催されており、講習受講後に試験を受けることができます。

受験料金・支払い方法

試験

20,900円(非課税)

講習

  • 筆記試験 15,800円(非課税)
  • 技能試験 19,700円(非課税)

※令和3年10月1日から受講受験料を改定

液化石油ガス設備士試験とは その2

受験資格

液化石油ガス設備士試験の受験資格は、学歴や経験に関係なく誰でも受験することができます。

試験内容

試験の内容は、筆記試験と技能試験に分けて行われます。筆記試験の内容は、LPGガスに関する知識と、取り扱いが中心で、基礎知識・工事に必要な機械・器具や材料・配管理論・配管設計と燃焼理論・施工方法・検査の方法・保安法令などです。法令については60分で四肢択一式で15問出され、その後ガスや配管について90分で20問が四肢択一式で出されます。

筆記試験

筆記試験の項目は、液化石油ガスに関する基礎知識・液化石油ガス設備工事に必要な機械器具と材料に関する知識・配管理論配管設計と燃焼理論・液化石油ガス設備工事施工方法・供給設備と消費設備の検査方法・供給設備や消費設備の保安に関する法令からなります。

技能試験

技能試験は、例えば、配管用材料と工具を使用して、図面道理に制作する問題です。

合格基準

液化石油ガス設備士試験の合格基準は、筆記試験・技能試験ともに満点の60パーセント以上です。筆記試験は、法令で15問、配管理論等で20問のそれぞれで満点の60パーセント以上正解すれば合格となります。

前年度に筆記試験に合格している場合は、申請することで筆記試験が免除されます。

合格率・難易度

液化石油ガス設備士試験の合格率は、約35%です。2016~2020年の受験者数・合格者数・合格率については、下記の表で確認してください。

実施年 受験者数 合格者数 合格率
2020年 1,511人 455人 30.1%
2019年 1,505人 557人 37%
2018年 1,536人 578人 37.6%
2017年 1,715人 626人 36.5%
2016年 1,867人 845人 45.3%

合格の基準は60%以上の得点ですので、最低21問の正解得点が必要です。しかし、1問当たり4分の解答時間があるため、落ち着いて覚えていることを整理すれば得点できる可能性は高いでしょう。また、誰でも受験できるとはいっても、LPGに関係しない人が受験することはなく、仕事でLPGを扱うことが多いため、LPGの実際の使われ方や特徴などを勉強すれば、試験も通りやすくなります。

液化石油ガス設備士試験の合格率はここ4年では、35%程度なので、決して難易度が低い試験ではないと言えます。ただし、問題が出される範囲が狭いため、過去問題集を10年分くらい繰り返し勉強し、参考書で理解を深めポイントを身につければ合格の可能性が高くなると言えます。

筆記試験の合格から約3週間後に技能試験が行われます。技能試験の内容は、配管用材料及び工具の使用・硬質管の加工及び接続・器具等の取り付け・気密試験の実施・漏えい試験の実施が、試験されます。この日の試験では、電動ねじ切り機を使用したときは60分、手動の場合は75分の持ち時間で技能が試されます。技能試験の場合は、事前に職場で練習してから試験に臨むことが多いと思われるため、ほぼ問題なく合格できるでしょう。

液化石油ガス設備士試験の勉強法

液化石油ガス設備士試験の勉強法は、過去問を繰り返し、解いてみることです。数年分の過去問を、繰り返すことで、液化石油ガス設備士に関する知識・施工法・法令について覚えることができます。また、液化石油ガス設備士に関する参考書を用意し、過去問であやふやな所を解決するように勉強すれば、合格するでしょう。

参考書・テキスト

液化石油ガス設備士試験の勉強におすすめの参考書・テキストは、以下の通りです。

  • 化石油ガス設備施工マニュアル(第5次改訂版)
  • 高圧ガス・液化石油ガス法令用語解説
  • 図解入門 よくわかる最新配管設備の基本と仕組み

高圧ガス保安協会が出版している、液化石油ガス設備施工マニュアル(第5次改訂版)では、液化石油ガス設備工事に必要な基本的な事項から、資格取得に必要な内容が紹介されています。

高圧ガス保安協会のホームページ全国官報販売協同組合のホームページで購入できます。

液化石油ガス設備士試験の勉強におすすめの参考書・テキストについては、下記のページを参考にしてください。

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液化石油ガス設備士試験
液化石油ガス設備士の資格は国家資格であり、「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律第38条の4条」の規定により試験合格者や講習を修了することで都道府県知事より交付がされます。・資格試験: 液化石油ガス設備士試験・解答速報&過去

過去問

液化石油ガス設備士試験の過去問(法令試験問題と配管理論等の試験問題、技能試験の判定項目)は、高圧ガス保安協会の下記のページで公開されています。掲載期間は、当年度試験実施翌日~当年度1月下旬となっており、前年より前の過去問は公開されていません。

高圧ガス保安協会 正解答、合格者番号、試験問題の公表

https://shiken.khk.or.jp/shiken.html

過去問と重要事項の解説/液化石油ガス設備士試験

●本解説に使用した参考文献

  経済産業省「高圧ガス保安法」
経済産業省「高圧ガス保安法施行令」
経済産業省「冷凍保安規則」
経済産業省「液化石油ガス保安規則」
経済産業省「一般高圧ガス保安規則」
経済産業省「高圧ガス保安法に基づく高圧ガス製造保安責任者試験等に関する規則」
経済産業省「容器保安規則」
経済産業省「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」
高圧ガス保安協会「高圧ガス保安協会技術基準一覧」https://www.khk.or.jp/Portals/0/khk/gp/gijyutukijun/khks_list.pdf

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