自動車整備士試験


自動車整備士の種類は、一級、二級、三級、特殊整備士に分かれており、それぞれの級により求められる技能が異なります。 特殊整備士は、タイヤや車体など各々の分野において、専門的な知識、技能を有するものとされています。 自動車分解整備事業を行う場合、整備に従事する総工員に対し、一定数の有資格者を配備しなければならないことになっています。

自動車整備士試験の概要

 自動車整備士になるためには、一定の受験資格を満たしたうえで、国土交通大臣の行う自動車整備士技能検定『学科試験(一級の場合は筆記及び口述試験)及び実技試験』を受け、合格しなければなりません。 自動車整備士の種類は、一級、二級、三級及び特殊整備士に分類されます。 それぞれの等級に要求される技能のレベル、整備士の種類は次のとおりです。
 一級自動車整備士(二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができることは)、一級大型自動車整備士、一級小型自動車整備士、一級二輪自動車整備士。
 二級自動車整備士(自動車の一般的な整備ができること)は、二級ガソリン自動車整備士、二級ジーゼル自動車整備士、二級自動車シャシ整備士、二級二輪自動車整備士。
 三級自動車整備士(自動車各装置の基本的な整備ができること)は、三級自動車シャシ整備士、三級自動車ガソリン・エンジン整備士、三級自動車ジーゼル・エンジン整備士、三級二輪自動車整備士。
 特殊整備士(各々の分野について専門的な知識・技能を有すること)は、自動車タイヤ整備士、自動車電気装置整備士、自動車車体整備士。

自動車整備士試験の過去問と重要項目

コンロッド・ペアリング
・アルミニウム合金メタルで、すずの含有率の高いものは、低いものに比べて熟膨張率が大きいのでオイル・クリアランスを大きくしている。
次の記述は、適切でない。
・トリメタル(三層メタル)には、アルミニウムに10~20%のすずを加えた合金を用いている。
・コンロッド・ペアリングに要求される性質のうち、ペアリングとクランク・ピンに金属接触が起きた場合に、ペアリングが焼き付きにくい性質を耐疲労性という。
・アルミニウム合金メタルは、合金(ケルメット・メタル)を鋼製裏金に焼結し、その上に鉛とすずの合金又は鉛とインジウムの合金をめっきしたものである。

シリンダ・へツドとピストンで形成されるスキッシュ・エリア
・吸入混合気に渦流を与えて、燃焼時間を短縮することで最高燃焼ガス温度の上昇を抑制する。 
次の記述は、適切でない。
・斜めスキッシュ・エリアは、斜め形状により吸入通路からの吸気がスムーズになることで渦流の発生を防ぐことができる。
・吸入混合気に渦流を与えて、吸入行程における火炎伝播の速度を高めている。
・スキッシュ・エリアの厚み(クリアランス)が小さくなるほど、混合気の渦流の流速は低くなる。

電子制御式燃料噴射装置のセンサ
・バキューム・センサの出力電圧は、インテーク・マニホールド圧力が高くなるほど大きくなる(増加する)特性がある。
・ジルコニア式O2 センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差がないときに起電力が発生する性質がある。
・ホール素子式のアクセル・ポジション・センサは、制御用センサと異常検出用センサの二重系統になっており、ECU は二つの信号の電圧差により異常を検出している。
次の記述は、適切でない。
・空燃比センサの出力は、理論空燃比より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなる。

鉛バッテリ
・コールド・クランキング・アンペアの電流値が大きいほど始動性が良いとされている。
次の記述は、適切でない。
・バッテリの容量は、放電電流が大きいほど大きくなる。
・バッテリの容量では、電解液温度20℃を標準としている。
・電解液は、比重約1.320のものが一番凍結しにくく、その凍結温度は-60℃付近である。

電子制御装置に用いられるスロットル・ポジション・センサ
・ホール素子式のスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ開度の検出にホール効果を用いて行っている。
・センサ信号は、燃料噴射量、点火時期、アイドル回転速度などの制御に使用している。
・スロットル・ボデーのスロットル・バルブと同軸上に取り付けられている。
次の記述は、適切でない。
・ホール素子に加わる磁束の密度が小さくなると、発生する起電力は大きくなる。

インテーク側に用いられる油圧式の可変バルブ・タイミング機構
・保持時は、バルブ・タイミング・コントローラの遅角側及び進角側の油圧室の油圧が保持される ため、カムシャフトはそのときの可変位置で保持される。
次の記述は、適切でない。
・進角時は、インテーク・バルブの開く時期が遅くなるので、オーバラップ量が多くなり中速回転時の体積効率が高くなる。
・エンジン停止時には、ロック装置により最進角状態で固定される。
・カムの位相は一定のまま、油圧制御によりバルブの作動角を変えてインテーク・バルブの開閉時期を変化させている。

オルタネータのステー夕・コイルの結線方法について、スター(Y)結線とデルタ(三角)結線を比較したとき
・スター結線の方が最大出力電流は劣るが、低速特性に優れている。
次の記述は、適切でない。
・スター結線には中性点がない。
・スター結線の方が結線は複雑である。
・スター結線の方が端子間の電圧(線電圧)は低い。

バッテリ
・カルシウム・バッテリは、MF特性を向上させるために電極(正極・負極)にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
・電気自動車やハイブリッド・カーに用いられている.ニッケル水素バッテリは、電極板にニッケルの多孔質金属材料や水素吸蔵合金などが用いられている。
・低アンチモン・バッテリは低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
次の記述は、適切でない。
・ハイブリッド・バッテリは、正極にカルシウム鉛合金、負極にアンチモン(Sb)鉛合金を使用している。

ATの安全装置
・キー・インタロック機構は、セレクト・レバーを Pレンジの位置にしないと、イグニション(キー)・スイッチがハンドル・ロック位置に戻らないようにしたものである。
・R(リバース)位置警報装置は、セレクト・レバーが Rレンジの位置にあるときに、音で運転者に知らせるものである。
・シフト・ロック機構は、ブレーキ・ペダルを踏み込んだ状態にしないと、セレクト・レバーを Pレンジの位置からほかの位置に操作できないようにしたものである。
次の記述は、適切でない。
・インヒビタ・スイッチは、Pレンジ及び Nレンジのみのシフト位置を検出するものである。

電動式パワー・ステアリング
・コイルを用いたスリーブ式のトルク・センサは、インプット・シャフトが磁性体でできており、突起状になっている。
・トルク・センサは、操舵力と操舵方向を検出している。
・コラム・アシスト式では、ステアリング・シャフトに対してモータの補助動力が与えられる。
次の記述は、適切でない。
・ラック・アシスト式では、ステアリング・ギヤのピニオン部にトルク・センサ及びモータが取り付けられている。

アクスル及びサスペンション
・全浮動式の車軸懸架式リヤ・アクスルは、アクスル・ハウジングだけでリヤ・ホイールに掛かる荷重を支持している。
・独立懸架式サスペンションは、左右のホイールが独立して別々に揺動でき、ホイールに掛かる荷重をサスペンション・アームで支持している。
・一般にロール・センタは、車軸懸架式のサスペンションに比べて、独立懸架式のサスペンションの方が低い。
次の記述は、適切でない。
・ローリングとは、ボデー・フロント及びリヤの縦揺れのことである。

サスペンションのスプリング
・金属スプリングは、最大積載荷重に耐えるように設計されているため、車両が軽荷重のときはばねが硬すぎるので乗り心地が悪い。
次の記述は、適切でない。
・軽荷重のときの金属スプリングは、最大積載荷重のときに比べて固有振動数が低くなる。
・エア・スプリングのばね定数は、荷重が大きくなるとレベリ ング・バルブなどの作用により小さくなる。
・エア・スプリングは、金属スプリングと比較して、荷重の変化に対してばね定数が自動的に変化するので、固有振動数は比例して大きくなる。

タイヤ
・一般に寸法、剛性及び質量などすべてを含んだ広い意味でのタイヤの均一性(バランス性)をユニフォミティと呼ぶ。
次の記述は、適切でない。
・スキール音とは、タイヤの溝の中の空気が、路面とタイヤの間で圧縮され、排出されるときに出る音をいう。
・タイヤの偏平率を大きくすると、タイヤの横剛性が高くなり、車両の旋回性能及び高速時の操縦性能は向上する。
・タイヤ(ホイール付き)の一部が他の部分より重い場合、タイヤをゆっくり回転させると重い部分が下になって止まり、このときのアンバランスをダイナミック・アンバランスという。

電子制御式 ABS
・ABS は、制動力とコーナリング・フォースの両方を確保するため、タイヤのスリップ率を20%前後に収めるように制動力を制御する装置である。
・車輪速センサの車輪速度検出用ロータは、各ドライブ・シャフトなどに取り付けられており、車輪と同じ速度で回転している。
・ECU は、センサの信号系統、アクチュエータの作動信号系統及びECU自体に異常が発生した場合に、ABSウォーニング・ランプを点灯させ運転者に異常を知らせる。
次の記述は、適切でない。
・ECU は、各車輪速センサ、スイッチなどからの信号により、路面の状況などに応じて、マスタ・シリンダに作動信号を出力する。

オート・エアコンの吹き出し温度の制御
・外気温センサは、室外に取り付けられており、サーミスタによって外気温度を検出してECUに入力している。
・エバポレー タ後センサは、エバポレータを通過後の空気の温度をサーミスタによって検出しECUに入力しており、主にエバポレー 夕の霜付きなどの防止に利用されている。
・内気温センサは、室内の空気をセンサ内部に取り入れて、室内の温度の変化をサーミスタによって検出し ECUに入力している。
次の記述は、適切でない。
・日射センサは、日射量によって出力電流が変化する発光ダイオードを用いて、日射量をECUに入力している。

SRSエアバッグ
・ECUは、衝突時の衝撃を検出する「Gセンサ」と「判断/セーフィング・センサ」を内蔵している。
・脱着作業は、バッテリのマイナス・ターミナルを外したあと、規定時間放置してから行う。
・エアバッグ・アセンブリは、必ず、平坦なものの上にパッド面を上に向けて保管しておくこと。
次の記述は、適切でない。
・インフレータは、電気点火装置(スクイブ)、着火剤、ガス発生剤、ケーブル・リール、フィルタなどを金属の容器に収納している。

ボデーやフレームなどに用いられる塗料の成分
・樹脂は、顔料と顔料をつなぎ、塗膜に光沢や硬さなどを与える。
次の記述は、適切でない。
・溶剤は、塗膜に着色などを与えるものである。
・添加剤は、顔料と樹脂の混合を容易にする働きをする。
・顔料は、塗装の仕上がりなどの作業性や塗料の安定性を向上させる。

ガソリン
・直留ガソリンは、原油から直接蒸留して得られるガソリンで、オクタン価(65~70)が低く、このままでは、自動車用の燃料としては不適当である。
・分解ガソリンは、灯油及び軽油などを、触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後、再蒸留してオクタン価(90~95)を高めている。
・オクタン価は、ガソリン・エンジンの燃料のアンチノック性を示す数値である。
次の記述は、適切でない。
・改質ガソリンは、高オクタン価のガソリンを低オクタン価のガソリンに転換したものである。

ねじとペアリング
・「M10×1.25」と表されるおねじの外径は 10mmである。
・プレーン・ペアリングのうち、つば付き半割り形プレーン・ペアリングは、ラジアル方向(軸と直角方向)とスラスト方向(軸と同じ方向)の力を受ける構造になっている。
・戻り止めナット(セルフロッキング・ナット)は、ナットの一部に戻り止めを施し、ナットが緩まないようにしている。
次の記述は、適切でない。
・ローリング・ペアリングのうち、ラジアル・ペアリングには、ボール型、ニードル・ローラ型、テーパ・ローラ型があり、トランスミッションなどに用いられている。

車幅が1.69m、最高速度が100km/h の小型四輪自動車の走行用前照灯
・走行用前照灯の灯光の色は、白色であること。
・走行用前照灯の数は、2個 又は 4個であること。
・走行用前照灯の最高光度の合計は、430,000cd を超えないこと。
次の記述は、適切でない。
・走行用前照灯は、そのすべてを照射したときには、夜間にその 前方40m の距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有するものであること。

「自家用乗用自動車等の日常点検基準」に規定されている点検内容
・タイヤの空気圧が適当であること。
・原動機のかかり具合が不良でなく、かつ、異音がないこと。
・ウインド・ウォッシャの液量が適当であり、かつ、噴射状態が不良でないこと。
次の記述は、適切でない。
・ブレーキ・ディスクに摩耗及び損傷がないこと。

(2R2-2G)


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