ビル管理技術者の業務としては、こうした施設での空気環境の測定、水質検査、清掃・ごみ処理、 害虫・害獣駆除、空調・給排水設備の整備などに関する計画を立案、実施し、改善点を指摘する仕事になります。 法律により、施設では、ビル管理の有資格者を必ず置かなければならない義務があります。 ビル管理技術者は、建築物環境衛生管理技術者と呼ばれ、施設からの委託を受けたビルメンテナンス会社などで、 資格を生かして活躍することが多くなります。
建築物環境衛生管理技術者とは
建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づき、特定建築物所有者等は、その特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行われるように監督を行う必要があります。
建築物環境衛生管理技術者は、環境衛生上の維持管理に関する業務を全般的に監督するために、
・管理業務計画の立案
・管理業務の指揮監督
・建築物環境衛生管理基準に関する測定または検査結果の評価
・環境衛生上の維持管理に必要な各種調査の実施
などの職務を十分な水準で行える必要があり、試験ではこれらの職務を遂行することができるための能力や知識が問われます。
ビル管理技術者試験(建築物環境衛生管理技術者試験)の受験資格
ビル管理技術者試験(建築物環境衛生管理技術者試験)の受験資格は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(昭和45年政令第304 号)第1条に規定する次に掲げる用途その他これに類する用途に供される建築物の当該用途に供される部分において業として行う環境衛生上の維持管理に関する実務に2年以上従事した者とされています。興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館又は遊技場。店舗又は事務所。学校(研修所含む)。旅館。
ビル管理技術者試験(建築物環境衛生管理技術者試験)の受験科目は、建築物衛生行政概論、建築物の構造概論、建築物の環境衛生、空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除、などについて問われます。
ビル管理士試験・建築物環境衛生管理技術者試験の試験内容
受験資格 | 1.興行場(百貨店、図書館、博物館等)で、建築物の環境衛生業務 2年以上の経験者。 2.店舗又は事務所で、建築物の環境衛生業務2年以上の経験者。 3.学校(研修所を含む)で建築物の環境衛生業務に2年以上の経験者。 4.旅館で、建築物の環境衛生業務に2年以上の経験者。など |
試験科目 | 〇午前試験(五肢択一式) 1.建築物衛生行政概論 20問 2.建築物の環境衛生 25問 3.空気環境の調整 45問 〇午後試験(五肢択一式) 4.建築物の構造概論 15問 5.給水及び排水の管理 35問 6.清掃 25問 7.ねずみ、昆虫等の防除 15問 |
試験時間 | 午前試験:3時間、午後試験:3時間 |
合格基準 | 科目毎の得点が満点数の40%以上であって、かつ、全科目の得点が満点数の65%以上の者 |
ビル管理士試験・建築物環境衛生管理技術者は、多岐にわたる業務に携わる資格
建築物環境衛生管理技術者の業務内容は多岐にわたっています。 まず、維持管理業務の計画の立案と実施することから始まります。 さらに、空調や給排水設備等の整備、点検、空気環境の測定、水質検査等を行います。 それらを行ったうえで問題点が見つかれば、改善案を作成するなど是正措置をとるのも、建築物環境衛生管理技術者の業務の一つです。