臨床検査技師試験


臨床検査技師とは、医療機関において様々な臨床検査を行う専門職です。 医師が診断や治療を適切に行うためには、患者を検査することで得られた情報を、正確に分析・評価する必要があります。 そうした臨床検査の業務は、かつては医師が自分の手で行っていましたが、近年では医療現場の分業化が進められるようになり、 臨床検査業務を行う専門職として、臨床検査技師という資格制度が設けられました。

臨床検査技師試験の概要

臨床検査技師とは、医師または歯科医師の指示により身体の構造や機能(血圧、心電図、肺活量、脳波や血液、尿、糞便、超音波、筋電図、聴力、眼底、眼圧検査、血圧測定など)に関する様々な生理情報を調べる専門家です。
臨床検査技師の有資格者は約1 5万人ほどいるため、この資格だけで就職先を見つけるのは難しく、細胞検査士などの専門化した資格取得することをお勧めします。臨床検査技師は、脳波や心電図、肺活量、脳波、エコー検査、血圧測定などの生体検査と、採取した血液や尿、血液、細胞を調べる検体検査などを行います。

臨床検査技師試験の内容は、医用工学概論、情報科学概論及び検査機器総論、臨床検査医学総論、臨床医学総論及び医学概論、臨床検査総論、検査管理総論及び医動物学、臨床生理学、臨床化学、放射性同位元素検査技術学、臨床血液学、臨床微生物学、臨床免疫学、公衆衛生学、関係法規、病理組織細胞学などについて問われます。

臨床検査技師試験 参考書・問題集のランキング

参考書のランキング/臨床検査技師試験

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臨床検査技師試験の過去問と重要項目

臨床検査総論

糞便の特徴と疾患
・米のとぎ汁様便 ………… コレラ
・灰白色便 ………………… 閉塞性黄疸
・白色下痢便 ……………… ロタウイルス胃腸炎
・黒色便 …………………… 上部消化管出血
・イチゴゼリー状粘血便 … アメーバ赤痢

バイオハザードマークの色と廃棄物の種類
・開封した注射針は、黄色のバイオハザードマークが貼付されている容器に廃棄する。
・血液が付着したガーゼ …… 橙色
・採血時に用いた酒精綿 …… 橙色
・血液が入った採血管 ……… 赤色
・痰が入った採取容器 ……… 赤色

採血合併症
高齢者にも若い人にも起こる。
・緊張が誘因となる。
・直ちに採血を中止する。
・徐脈になる。
・血圧が低下する。

診療報酬計算の用語
DPC(diagnosis procedure combination)とは、病気の種類と入院日数に応じて医療費が決められる診療報酬計算の方式を指す用語である。
次のものは、診療報酬計算の方式を指す用語として、適切でない。
・SOP(standard operation procedure)
・TQC(total quality control)
・APACHE(acute physiology and chronic health evaluation)
・GCP(good clinical practice)

安静換気を行っている坐位の健常人
安静換気を行っている坐位の健常人は、肺動脈圧は肺尖部よりも肺底部で高い。
次のものは、適切でない。
・単位肺気量当たりの肺の換気量は肺底部よりも肺尖部で大である。
・胸腔内の気道内圧は肺底部よりも肺尖部で高い。
・単位肺気量当たりの肺の血流量は肺底部よりも肺尖部で大である。
・単位肺気量当たりの肺の換気・血流比は肺尖部よりも肺底部で高い。

ビリルビン測定の酵素法で用いられる波長
・ビリルビン測定の酵素法で用いられる波長は、450nmである。
・280nm、340nm、540nm、660nm の波長は用いられない。

臨床生理学

感音性難聴
突発性難聴、メニエール(Ménière)病は、感音性難聴である。
・耳垢塞栓、耳硬化症、中耳炎は、感音性難聴でなはい。

低水準消毒
・ノーズクリップ、ヘッドホン、心電図の電極、体表アプローチエコープローブは、低水準の消毒が適切である。
・マウスピースは、口腔内に入れるので、低水準消毒に適さない。

トレッドミル負荷試験
運動誘発性不整脈の診断に用いられる。
不安定狭心症は禁忌である。
年齢・性別・体重から負荷量を求める。
・誘導方法は、Mason-Likar誘導を用いる。
・Bruce法では、3分おきに負荷量を増大させる。

臨床化学

乳酸
・肝硬変で増加する。
・血中では陰イオンとして存在する。
・低酸素血症で増加する。
・乳酸アシドーシスではアニオンギャップが増加する。
・筋肉で産生される。

糖代謝
・糖新生系は、ピルビン酸からグルコースを新生する代謝系である。
・ジペプチジルペプチダーゼ(DPP-4)は、インクレチンを分解する。
次のものは、糖代謝について、適切でない。
・インスリン抵抗性はインスリン分泌が低下した状態である。
・C-ペプチドとインスリンは 1:2 の分子数比で放出される。
・ソマトスタチンはインスリン分泌を促進する。

リポ蛋白の表面部に存在するもの
遊離型コレステロール、レシチンは、リポ蛋白の表面部に存在する。
次のものは、リポ蛋白の表面部には存在しない。
・遊離脂肪酸、エステル型コレステロール、トリグリセライド

血糖コントロールの指標
・HbA1c は、溶血性疾患で低値になる。
・1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)は腎性糖尿で低値になる。
・1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)は過去数日の平均血糖値を反映する。
・HbA1c は過去2か月間の平均血糖値を反映する。
・グリコアルブミンは過去2週間の平均血糖値を反映する。

補体の古典経路と第2〈副〉経路の両方に必要なイオン
・補体の古典経路と第2〈副〉経路の両方に必要なイオンは、マグネシウムである。
・カリウム、マンガン、カルシウム、アルミニウムは、適切でない。

病理組織細胞学

最も頻度の高い悪性リンパ腫
びまん性大細胞型 B細胞リンパ腫は、我が国において最も頻度の高い悪性リンパ腫である。
次のものは、適切ではない。
・Hodgkinリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、Burkittリンパ腫

酵素抗体法
・ポリマー法は感度が高い。
次のものは、酵素抗体法について、適切ではない。
・加熱処理後は急速に冷却する。
・内因性ペルオキシダーゼの除去は発色後に行う。
・凍結切片では行わない。
・一次抗体と二次抗体を混和する。

圧迫萎縮
水腎症における腎実質の菲薄化は、圧迫萎縮を示す。
次のものは、圧迫萎縮ではない。
・末期癌における脂肪組織の萎縮
・閉経後の骨粗鬆症
・成人における胸腺萎縮
・長期臥床による骨格筋萎縮

パラフィン切片の伸展
気泡の発生を防ぐ。
次のものは、伸展の特徴として、適切ではない。
・切片の傷を修復するために行う。
・小さな切片では伸展の必要がない。
・切片を乾燥させてから行う。
・パラフィンの融点と同じ温度で行う。

脱灰処理
・振盪器を用いると脱灰時間が短縮される。
次のものは、脱灰処理に関して、適切ではない。
・EDTA脱灰法は抗原性の保持が悪い。
・プランク・リクロ(Plank-Rychlo)法は 40℃で行う。
・脱脂操作前に行う。
・中性脱灰液では炭酸ガスが発生する。

臨床微生物学

血中濃度モニタリングが必要な抗菌薬
バンコマイシンは、血中濃度モニタリングが必要な抗菌薬である。
次のものは、モニタリングが必要な抗菌薬ではない。
・テトラサイクリン、ペニシリンG、エリスロマイシン、レボフロキサシン

原核生物の特徴
環状の染色体を有する。
次のものは、原核生物の特徴として、適切ではない。
・ミトコンドリアを有する。
・核膜を有する。
・有糸分裂する。
・細胞壁はセルロースからなる。

ワクチンが開発されているウイルス
・風疹ウイルス、麻疹ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、インフルエンザウイルスは、ワクチンが開発されている。
・C型肝炎ウイルスは、ワクチンが開発されていない。

臨床免疫学

ハプテンに対する抗体の作製
静脈注射する。
・複数回接種する。
・ポリクローナル抗体が作られる。
・アジュバントを用いる。
・キャリア蛋白に結合させる。

造血幹細胞移植の提供者に行う検査
・HLA検査、HIV抗体検査は、造血幹細胞移植の提供者に行うべき検査である。
次のものは、提供者に行う検査ではない。
・リンパ球サブセット検査
・不規則抗体検査
・単球貪食能試験

ABO血液型抗原
・特異性を決定するのは糖鎖である。
次のものは、ABO血液型抗原について、適切ではない。
・新生児の発現量は成人と同じである。
・O型では H抗原がない。
・赤血球のみに発現している。
・亜型は後天的な抗原変異である。

医用工学概論

光学顕微鏡
・高倍率対物レンズの方が低倍率対物レンズに比べ、焦点距離が浅い。
・対物レンズの倍率は標本に対する中間像(倒立の実像)の倍率である。
・実体顕微鏡では観察対象が動くと同じ方向に像が動いて見える。
・双眼実体顕微鏡で両眼観察すると、観察対象が立体的に見える。
・コンデンサレンズは絞りを通過した光を集光するためにある。

生体物質の光学的特性
・生体の高分子物質は、紫外線をよく吸収する。
次のものは、生体物質の光学的特性として、適切でない。
・ヘモグロビンは近赤外線をよく吸収する。
・水は赤外線の吸収が小さい。
・硝子体は可視光をよく吸収する。
・メラニンは波長が長い可視光をよく吸収する。

電子顕微鏡
・走査型は試料表面の性状を観察する。
・透過型の試料は電子染色を行う。
・透過型は蛍光板を介して観察する。
・走査型の試料は薄切が不要である。
次のものは、適切でない。
・試料はホルマリン固定である。

増幅器の時定数
・過渡応答に関与する。
・回路の抵抗値と静電容量の積に等しい。
・低域遮断周波数が規定される。
・基線動揺の抑制に効果がある。
次のものは、適切でない。
・商用交流雑音を軽減させる。

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臨床検査技師は高度な専門知識が必要で国家資格の取得が義務付けられている

臨床検査技師は、医師の指示のもとで患者や検体に対して検査を行い、そこで得られた情報を分析・評価し、 それを医師へとフィードバックするのが主な業務となります。 なお、臨床検査技師には、高度な専門知識が必要となるため、業務を行う場合には、国家資格を取得することが義務付けられています。 検査によって、医師が患者さんの体の状態を正確に知ることができたり、まだ症状が現れていない段階での異常を発見をし、 早期治療へ繋がることもある重要な役目といえます。

臨床検査技師は、医師の指示のもとに、様々な臨床検査を行うのが主な仕事となります。 臨床検査技師が行う主な検査は、2種類に分けられます。 一つは、血液や尿、採取した細胞など、患者さんから採取した検体を調べる検体検査です。もう一つは、心電図や脳波検査、超音波検査など、 患者さんに対して直接行う生理機能検査です。 どちらも患者さんの状態を把握するための大事な検査であり、 臨床検査技師にはただ検査結果を出すだけではなく、病気の兆候や体の異変を発見する能力も求められます。


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