診療放射線技師試験


診療放射線技師の業務は、大きく分けて単純撮影、特殊撮影、放射線治療と核医学検査に分けられます。 単純撮影は、一般的な骨の撮影や、胸部や腹部などの撮影も行います。 特殊撮影は、CTやMRIなどの特殊な医療機器を操作して、単純撮影よりも詳しく体の内部を調べることができます。 放射線治療と核医学検査に関しては、一般的な放射線業務とは少し異なり、体の外から非常に高い値の放射線を照射したり、 体の中に放射性物質を投与して、体の悪い部分を見つけ出します。 以上がおおまかな診療放射線技師の業務です。

診療放射線試験の概要

診療放射線技師とは、さまざまな医療用機器や装置を扱いながら専門的な検査・診療を行う医療での理工学的専門知識と医学的基礎知識の双方を身に付けた医療技術者です。また資格を取得しなければ実践することが許されません。
診療放射線技師は、病院など診療関係のほかに医療機器関係や医薬品関係、原子力関係などで働き、 医師の指示のもと検査や治療のためにエックス線やCTスキャナーなどの特殊技術を使って診療や治療をサポートします。

診療放射線技師試験の内容は、基礎医学大要、放射線生物学、放射線衛生学、放射線物理学、放射線化学、医用工学、診療画像機械学、画像工学、エックス線撮影技術学、診療画像検査学、放射線計測学、医用画像情報学、放射線治療技術学、核医学検査技術学、放射線安全管理学などについて問われます。

診療放射線技師試験 参考書・問題集のランキング

参考書のランキング/診療放射線技師試験

問題集のランキング/診療放射線技師試験

診療放射線技師試験の過去問と重要項目

基礎医学

肝臓で産生される物質
血液凝固因子は、肝臓で産生される。
・ペプシン、成長ホルモン、アルドステロン、免疫グロブリンは、肝臓で産生されない。

公衆衛生の対象
・疾病予防、衛生統計学、感染症対策、地域の衛生教育は、公衆衛生の対象である。
個人の疾患の治療は、公衆衛生の対象ではない。

倒れているのを発見した場合の対応
・中年男性が倒れているのを発見した場合、まず行うのは、意識状態の確認呼吸の確認である。
・脈の触知、胸骨圧迫開始、気道の確保は、発見後すぐの対応として、適切ではない。

医用画像情報学

SOAP形式記録の項目と記載事項
・P …… 処方オーダ
・S …… 患者の訴え
・O …… 検査結果
・P …… 治療計画
・A …… 病名

診療画像機器学

CR装置
・輝尽性蛍光プレートの最頻発光波長は 約400nm である。
・非鮮鋭マスク処理により必要な周波数帯域を強調できる。
・階調処理により変換特性を任意に制御できる。
・輝尽性蛍光プレートの有効発光時間は、2~3μs である。
次のものは、CR装置ついて適切ではない。
・輝尽励起光のエネルギーは、輝尽発光より大きい。

透視用X線装置の基本性能
・通常透視の最大空気カーマ率は、50mGy/min であること。
・危害を加える恐れのある部分の制御は、デッドマン形制御とすること。
・透視用積算タイマは、透視中に一定時間が経過した場合に、警告音を発すること。
・高線量率透視制御を備える装置にあっては、最大空気カーマ率が 125mGy/min に制限されること。
次のものは、透視用X線装置の基本性能ついて適切でない。
・受像器を通過した空気カーマ率は、受像器の接触可能表面から 10cmの距離で 15μGy/h以下であること。

X線管の管電流
・小焦点ほど空間電荷は多くなる。
・空間電荷制限領域の管電流は陰極温度に関係しない。
次のものは、X線管の管電流について適切ではない。
・空間電荷電流は管電圧の2乗に比例する。
・エミッション特性とは管電圧とフィラメント電流の関係をいう。
・空間電荷制限領域では管電圧が低いほど大きな電流を選択できる。

X線透視撮影装置の自動露出制御機構の特性
応答特性、被覆特性、管電圧特性、被写体厚特性が、X線透視撮影装置の自動露出制御機構の特性である。
・管電流特性は、X線透視撮影装置の自動露出制御機構の、特性でない。

FPD装置
・入射X線量のダイナミックレンジは、Ⅰ.Ⅰ装置よりも広い。
次のものは、FPD装置について、適切でない。
・直接変換方式ではアモルファスシリコンを用いる。
・間接変換方式では素子間の感度補正が不要である。
・間接変換方式では光導電体を用いる。
・検出器の素子サイズは 10㎛ 程度である。

診療画像検査学

眼底写真の撮影
・撮影が可能な瞳孔径であるか確認する。
・被検者を撮影前に暗室に誘導する。
次のものは、眼底写真の撮影について、適切でない。
・観察光には赤色光を用いる。
・撮影前に散瞳薬を投与する。
・撮影開始前に眼圧の測定を必要とする。

上腹部MR像
・拡散強調像で副腎は肝実質よりも高信号である。
次のものは、上腹部MR像について、適切でない。
・拡散強調像で肝実質は脾実質よりも高信号である。
・T1 強調像で腎臓の皮質は髄質よりも低信号である。
・T2 強調像で副腎の皮質は髄質よりも高信号である。
・T2 強調像で総胆管は描出されない。

超音波検査で最も低エコーを示す肝病変
肝嚢胞は、超音波検査で最も低エコーを示す肝病変である。
・鉄沈着、肝膿瘍、脂肪肝、肝硬変は、最も低エコーを示す肝病変でない。

核医学検査技術学

ガンマカメラ
・コリメータの構造は、平行多孔型が主流である。
・位置計算は、デジタル信号処理で計算することが一般的である。
・半導体検出器は、CdZnTe が主流である。
・光電子増倍管は、感度の調整が必要である。
次のものは、ガンマカメラについて、適切でない。
・シンチレータは全面を金属容器で密封されている。

PET装置
・最大受容角の大きさは軸方向の感度分布に影響する。
・Line of Response(LOR)を束ねることで計数を増加させる効果がある。
次のものは、PET装置について、適切でない。
・3D装置ではセプタを使用する。
・シンチレータの大きさは空間分解能に影響しない。
・PET/CT 装置で CT と PET を同時に撮影できる装置がある。

核医学画像処理
・画像フィルタの使用によって、画素値は変化する。
・バックグラウンド関心領域の形状と部位との設定で、分腎機能測定値は変化する。
次のものは、核医学画像処理について、適切でない。
・サブトラクションは 2画像間の乗算である。
・心電図同期心筋血流 SPECT で左室駆出率は測定できない。
・グレースケール表示をカラー表示に変えると画素値が変化する。

放射化学

PIXE法
特性X線のエネルギースペクトルを解析する。
・サイクロトロンなどの加速器を用いる。
次のものは、PIXE法について適切ではない。
・多元素同時分析は困難である。
・対象となる試料にX線を照射する。
・原子核内の陽子との相互作用を利用している。

放射線治療技術学

術中照射
膵癌は、術中照射が有効である。
・髄芽腫、上咽頭癌、前立腺癌、悪性リンパ腫は、術中照射は有効ではない。

リニアックのフラットニングフィルタ
・照射野内X線強度分布を平坦化させる。
次のものは、リニアックのフラットニングフィルタについて、適切でない。
・ターゲットの上流側にある。
・素材はアルミニウム合金である。
・ビーム中心ほどフィルタ厚が薄くなる。
・フラットニングフィルタ通過後のビーム線質は軟化する。

放射線治療の適応
・甲状腺眼症、動静脈奇形、翼状片、ケロイドは、放射線治療に適応している。
網膜剥離は、放射線治療に適応していない。

小線源組織内照射治療の特徴
・小線源組織内照射治療の特徴として、術者による効果の差が大きい。
次のものは、小線源組織内照射治療の特徴として、適切でない。
・骨髄抑制が強い。
・治療日数が長い。
・治療体積に対する照射体積の比が大きい。
・均一な線量分布が得られる。

放射線治療の標的体積
・急性骨髄性白血病は、放射線治療の標的体積が、最も大きくなる可能性がある。
・卵巣癌、非小細胞肺癌、髄芽腫、胚腫は、急性骨髄性白血病と比べて、標的体積は小さい。

放射線物理学

電子と物質の相互作用
・質量衝突阻止能に対する質量放射阻止能の比は、電子のエネルギーが大きいほど大きくなる。
次のものは、電子と物質の相互作用について、適切でない。
・質量放射阻止能は原子番号の大きい物質ほど小さくなる。
・質量衝突阻止能は制動放射の寄与を含む。
・質量衝突阻止能は 1MeV以下では電子のエネルギーが大きいほど大きくなる。
・線衝突阻止能は物質の密度によらない。

放射線生物学

放射線治療における生物学的効果
・低LET放射線では、高LET放射線より亜致死損傷からの回復が大きい。
次のものは、放射線治療における生物学的効果に関して、適切でない。
・組織内の酸素分圧が低いほど放射線感受性は高くなる。
・粘膜上皮細胞の放射線感受性は細胞周期に依存しない。
・線量率は放射線感受性に影響しない。
・組織内の温度は放射線感受性に影響しない。

放射線被ばくによる急性死
骨髄死は、白血球や血小板の減少による感染症や出血による。
次のものは、放射線被ばくによる急性死について、適切でない。
・中枢神経死をもたらす病態の回復には造血幹細胞移植が有効である。
・骨髄死は被ばく後 1~2日で起きる。
・腸管死は骨髄死より少ない線量で起きる。
・中枢神経死は 10Gy の全身被ばくで起きる。

放射線計測学

光電子増倍管
・ダイノードは、10~15段で構成される。
次のものは、光電子増倍管について、適切でない。
・増幅された電子はライトガイドを通じてプリアンプへ信号が送られる。
・電離箱と組合せて使用される。
・検出器で発生した蛍光は光電陽極で光電子に変換される。
・ダイノード間では印加された磁場により電子が加速・増幅される。

X線フィルム(ラジオグラフィックフィルム)に対するラジオクロミックフィルムの特徴
読み取り方向の依存性がある。
次のものは、ラジオクロミックフィルムの特徴として、適切でない。
・水中利用はできない。
・反応は温度依存がない。
・照射後の濃度上昇はない。
・エネルギー依存性が大きい。

X線撮影技術学

X線CT検査
・高分解能CTでは、薄いスライス厚を使用する。
次のものは、X線CT検査について、適切でない。
・ビームハードニングの低減には管電流を大きくすることが効果的である。
・頭部の撮影では両手を挙上させる。
・肺を観察するときのウインドウ幅は 100HU 程度とする。
・肝臓のダイナミック CT検査では造影剤を動脈内に投与する。

病変と使用する装置の組合せ
乳腺微細石灰化 …… マンモトーム装置
次のものは、病変と使用する装置の組合せとして、適切でない。
・胃粘膜下腫瘍 ……… MRI装置
・縦隔リンパ節 ……… X線透視装置
・肺結節 ……………… 超音波装置
・甲状腺結節 ………… PET/CT装置

放射線安全管理学

医療事故の防止について適切な対応
・指示内容に関する医師への疑義照会
・エビデンスに基づいた医療技術の提供
守秘義務の徹底
・他の医療職種との緊密な連携
次のものは、医療事故の防止の対応において、適切でない。
・懲罰モデルに基づく医療安全教育の実施

診療放射線技師の法定業務
・核医学診断装置を用いた画像検査
・下部消化管造影検査のために、肛門にカテーテルを挿入する行為
次のものは、診療放射線技師の法定業務において、適切でない。
・画像誘導放射線治療のために肛門に挿入されたカテーテルから空気を注入する行為
・散瞳薬を用いた眼底写真撮影
・超音波検査における静脈路の確保

放射性廃棄物の処理
・PET用放射性医薬品による汚染物は、7日間保管した後、管理区域から持ち出せる。
次のものは、放射性廃棄物の処理において、適切でない。
・放射性医薬品を投与された患者のオムツは放射性廃棄物として処理する。
・ガラスバイアルは難燃物として廃棄する。
・液体シンチレータの廃液は無機廃液として排水する。
・放射性同位元素を投与した実験動物は自施設の放射性有機廃液焼却装置で焼却する。

 (73-1)

診療放射線技師は、医療機関において不可欠な存在

現在、放射線を用いた診療は広く普及しており、医療機関において、診療放射線技師は不可欠な存在となっています。 診療放射線技師は、高度な専門知識や技術が必要となる専門職であるため、業務を行うには、国家資格を取得することが義務付けられています。 診療放射線技師の資格を取得するためには、国が指定する養成機関で3年以上修習を行い、 その後に、国家試験を受験して合格する必要があります。

診療放射線技師は、医療機関における放射線を用いた治療や検査を行う専門職です。 検査に関する業務としては、レントゲン撮影やCTスキャンなどがあり、治療に関する業務としては、 ガン治療における放射線治療があげられます。 また、診療放射線技師の業務は、単純撮影、特殊撮影、放射線治療と核医学検査に分類されます。 例えば、腹部のCTを撮るときに造影剤という薬品を使用して体の中をより詳しく調べることができます。


タイトルとURLをコピーしました