精神保健福祉士試験


日本国内では、精神疾患を患う人の数が年々増加しており、精神保健福祉士の専門性についての関心が集まっています。 精神保健福祉士は、精神疾患を抱えている人に対して、生活の支援や職業の斡旋などを行うことによって、 生活をさらに向上させることが期待されています。 精神保健福祉士の資格を取得するまでには、大学や専門学校などでの訓練を受けることが必要とされており、 今後の動向にも注目が集まっています。

精神保健福祉士試験の概要

精神保健福祉士とは、1997年に誕生した精神病院や医療機関で、精神障害者の社会復帰を相談援助する精神ソーシャルワーカーです。

精神保健福祉士は、精神病院や精神保健福祉センターなどの医療機関や社会復帰施設で働きます。
精神障害者の保健や福祉に関する専門知識・技術をもって、精神障害者の入退院に関する相談に応じたり、日常生活適応のために必要なトレーニングや社会参加に向けての支援活動を通して、訓練・指導を行い、その人らしいライフスタイルの獲得などの指導を行います。

精神保健福祉士の学科(多肢選択式)試験の内容は、精神医学、精神保健学、精神化リハビリテーション学、精神保健福祉論、精神保健福祉援助技術、人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度などについて問われます。

精神保健福祉士試験 過去出題問題のサンプル

平成23年度 午後問題 抜 粋

精神医学

【 No. 3 】   正解 : 1

次のうち、身体依存を生じやすいものとして、正しいものを一つ選びなさい。
1.ベンゾジアゼピン
2.マリファナ
3.メタンフェタミン(覚せい剤)
4.コカイン
5.カフェイン

精神保健学

【 No. 15 】   正解 : 2

我が国の薬物乱用に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1.最近の薬物事犯検挙人員は、大麻事犯によるものが、覚せい剤事犯によるものより多く
  なっている。
2.「精神保健福祉法」の精神障害者には、精神病状態を呈していない精神作用物質の
  依存症者も含まれる。
3.覚せい剤取締法は、覚せい剤を使用した患者を診察した医師に届出義務を規定している。
4.薬物依存症の専門病床は5,000床以上存在する。
5.薬物関連問題相談事業の主たる実施機関は市町村である。

精神科リハビリテーション学

【 No. 22 】   正解 : 1

次のうち、ICF(国際生活機能分類)の「生活機能と障害」部門の構成要素として、正しいもの
を一つ選びなさい。
1.心身機能・身体構造
2.能力低下(能力障害)
3.健康状態
4.環境因子
5.社会的不利

【 No. 27 】   正解 : 1

精神保健福祉士が相談を受けた場合に、紹介する就労支援機関に関する次の記述のうち、
適切なものを一つ選びなさい。
1.職業評価を受けることを希望している者に、地域障害者職業センターを紹介する。
2.創作活動や生産活動などを通して日常生活支援及び社会との交流を求めている者に、
  就労移行支援事業所を紹介する。
3.精神障害者自立支援カリキュラムの受講を希望している者に、障害者職業能力開発校を
  紹介する。
4.障害者雇用を考えている事業主に、就労継続支援B型事業所を紹介する。
5.一般就労を目指して、事業所内での作業や就労後の職場定着支援を求めている者に、
就労継続支援A型事業所を紹介する。

精神保健福祉論

【 No. 33 】   正解 : 1

「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第37条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1.身体的拘束を行う場合はその理由、拘束を開始した日時、解除した日時を診療録に記載
  しなければならない。
2.患者の隔離の場合、隔離する時間の長さに関係なく、精神保健指定医の診察、判断が
  必要である。
3.本人の意思による場合でも、閉鎖的環境の部屋への入室は隔離である。
4.入院時には、通信、面会は基本的に自由であることを文書にて患者及び保護者に伝え
  なければならない。
5.任意入院者の開放処遇の制限は、医師の判断によるが、おおむね48時間以内に、精神
  保健指定医による診察を行わなければならない。

【 No. 44 】   正解 : 5

障害年金に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1.精神障害者保健福祉手帳の等級の判定基準と、障害年金の等級の判定基準は同じものである。
2.障害年金の申請窓口は、国民年金加入者の場合であっても年金事務所である。
3.初診日の前々日までに加入すべき期間の2分の1以上保険料を納付することが、保険料
  の納付要件である。
4.保険料納付の直近1年要件とは、障害認定日の前々月までの1年問に保険料の滞納
  期間がないことを意味する。
5.国民年金、厚生年金、共済年金のすべてに備わっている、老齢年金、遺族年金と並ぶ
  公的年金の一つである。

精神保健福祉援助技術

【 No. 51 】   正解 : 5

次の記述のうち、保健所における精神保健福祉相談として、正しいものを一つ選びなさい。
1.入院の相談を受けて保護者の選任を行った。
2.医療費の相談を受けて、自立支援医療の申請を受け付けた。
3.福祉サービス利用の相談を受けて、精神障害者保健福祉手帳の申請を受け付けた。
4.経済的な問題の相談を受けて、障害基礎年金の申請を受け付けた。
5.受診に関する相談を受けて、訪問指導を行った。

【 No. 67 】   正解 : 2

ケアマネジメントのチームアプローチに関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。
1.急性期、回復期など対象者の精神疾患の状態に関係なく、同じ構成員で活動する。
2.チームの機動性を高めるために、核となる構成員の人数を必要最小限にする。
3.構成員は、専門性を生かすために独自に立てた援助計画に沿って活動する。
4.構成員間の葛藤や対立を未然に防ぐよう全員が留意する。
5.ケアカンファレンスでは結論を急がず、チームワークを優先する。

精神保健福祉士は、精神障害者の保健、福祉分野に特化した国家資格

精神保健福祉領域のソーシャルワーカーとして、国家資格の精神保健福祉士があります。 ともすれば、精神障害者の社会復帰や社会参加支援の取り組みは、遅れている傾向がわが国では見られます。 精神障害者が、健常者と同じ一市民として暮らしていくための基盤整備の一環として、精神保健福祉士が認められました。 精神保健福祉士の数が不足している医療機関や福祉施設などは、依然として全国に多数あるために、 積極的に人材の確保を行うことが求められています。

精神保健福祉士は、精神障害者の抱える生活問題や、社会問題の解決のためのサポート、社会参加に向けての援助を行います。 なお、社会福祉士は、福祉のすべての分野を担うジェネリックソーシャルワーカーですが、 精神保健福祉士は、あくまでも精神障害者の保健及び、福祉分野に特化したスペシフィックソーシャルワーカーである点で、明確に区別されます。


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