メンタルヘルスマネジメント検定とは?難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!

メンタルヘルス・マネジメント検定は、心の健康管理に必要な知識や対象方法を取得することを目的として行われている検定試験です。

近年、職場環境や業務を遂行していくにあたり、ストレスや心の不調をかかえ、休職や離職に至る人は増加傾向にあります。そのような環境を改善するために、心の健康管理(メンタルヘルス・マネジメント)の向上を行い、働く人が最大限の力を発揮できる環境を作る取り組みが注目されています。

この記事では、メンタルヘルスマネジメント検定の概要や難易度、合格率、勉強方法について解説します。

メンタルヘルスマネジメント検定とは

メンタルヘルスマネジメント検定とは、メンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を学ぶための検定試験です。

メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、
働く人たちの心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目指して、職場内での役割に応じて
必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得していただくものです。

引用元:大阪商工会議所 メンタルヘルス・マネジメント®検定試験

大阪商工会議所が検定試験を主催しています。メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は大阪商工会議所の登録商標です。

メンタルヘルス・マネジメント検定試験には、Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種があります。

Ⅰ種(マスターコース)では、人事労務管理スタッフ、経営幹部といった職場環境に大きく影響を与えるような職位の方を対象としています。Ⅱ種(ラインケアコース)は管理監督者(管理職)の方を想定した問題が出題され、Ⅲ種(セルフケアコース)では一般社員を想定した問題が出題されます。

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試験日程

メンタルヘルスマネジメント検定は、3月と11月の年に2回実施されています。

例えば、2022年度試験日程のスケジュールは以下の通りです。

第33回 受験日 2022年11月6日(日)

  • 受付期間:9月16日(金)~ 9月29日(木)
  • 受験票発送日:10月19日(水)
  • 受験票未着問合せ期間:10月26日(水)・27日(木)
  • WEB成績票照会期間 Ⅱ種・Ⅲ種 :12月9日(金)10:00~2023年1月6日(金)17:00
  • WEB成績票照会期間 Ⅰ種: 2023年1月5日(木)10:00~2023年2月2日(木)17:00
  • 合格証発送日:Ⅱ種・Ⅲ種=12月16日(金)Ⅰ種=2023年1月11日(水)

日程の詳細は公式ページで確認してください。

試験地

札幌、仙台、さいたま、千葉、東京、横浜、新潟、浜松、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、高松、福岡

受験料

  • Ⅰ種(マスターコース):11,550円(税込)
  • Ⅱ種(ラインケアコース):7,480円(税込)
  • Ⅲ種(セルフケアコース):5,280円(税込)

受験資格

学歴・年齢・性別・国籍などの制限は特になく、誰でも受験できます。

希望のコースを受験でき、いきなりⅠ種(マスターコース)から受験することも可能です。

Ⅰ種とⅡ種、Ⅱ種とⅢ種といったように、複数のコースを同日に受験することもできます。

難易度

Ⅰ種の合格率は16.8%、Ⅱ種は55.0%、Ⅲ種は78.5%です。(2010~2021年累計)

2010~2021年累計で282,585人が受験し、169,141人が合格しています。

メンタルヘルスマネジメント検定の出題内容 その1

メンタルヘルス・マネジメント検定試験には、Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種があります。

Ⅰ種(マスターコース)では、人事労務管理スタッフ、経営幹部といった職場環境に大きく影響を与えるような職位の方を対象としています。Ⅱ種(ラインケアコース)は管理監督者(管理職)の方を想定した問題が出題され、Ⅲ種(セルフケアコース)では一般社員を想定した問題が出題されます。

Ⅰ種(マスターコース)

対象:人事労務管理スタッフ、経営幹部

目的:社内のメンタルヘルス対策の推進

到達目標:自社の人事戦略・方針を踏まえたうえで、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、従業員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができる。

選択問題:2時間、論述問題:1時間

①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割
③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
④人事労務管理スタッフに求められる能力
⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画
⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進
⑦相談体制の確立
⑧教育研修
⑨職場環境等の改善

合格基準

選択問題と論述問題の得点の合計が105点以上。但し、論述問題の得点が25点以上。

合格率

2010年から2021年のメンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種(マスターコース)の平均合格率は、16.8%です。18,267人が受験し、3,065人が合格しています。

実施回 実受験者数 合格者数 合格率
【第31回】 2021年11月7日(日) 1,521 301 19.8
【第29回】 2020年11月1日(日) 1,276 272 21.3
【第27回】 2019年11月3日(日) 1,620 252 15.6
【第25回】 2018年11月4日(日) 1,642 332 20.2
【第23回】 2017年11月5日(日) 1,634 306 18.7
【第21回】2016年11月6日(日) 1,610 296 18.4
【第19回】2015年11月1日(日) 1,586 185 11.7
【第17回】2014年11月2日(日) 1,482 279 18.8
【第15回】2013年11月3日(日) 1,419 246 17.3
【第13回】2012年11月4日(日) 1,441 238 16.5
【第11回】2011年11月6日(日) 1,485 191 12.9
【第9回】2010年11月7日(日) 1,551 167 10.8
18,267 3,065 16.8

参考:結果・受験者データ

メンタルヘルスマネジメント検定の出題内容 その2

Ⅱ種(ラインケアコース)

Ⅱ種はラインケアコースといい、管理職を対象としたメンタルヘルス・マネジメントとなっています。管理職として組織内でのトラブル対応や、部下のメンタル管理など、適切な対応が行えるスキルを養うコースです。例えば、部下からトラブルの相談を受けたときどのようなアドバイスが望ましいか、またはうつ病などで休職後復帰した部下へのサポート方法などについて学ぶことができます。

対象:管理監督者(管理職)

目的:部門内、上司としての部下のメンタルヘルス対策の推進

到達目標:部下が不調に陥らないよう普段から配慮するとともに、部下に不調が見受けられた場合には安全配慮義務に則った対応を行うことができる。

選択問題:2時間
①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③職場環境等の評価および改善の方法
④個々の労働者への配慮
⑤労働者からの相談への対応(話の聴き方、情報提供および助言の方法等)
⑥社内外資源との連携
⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法

合格基準

70点以上の得点

合格率

2010年から2021年のメンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(ラインケアコース)の平均合格率は、55.0%です。176,656人が受験し、97,241人が合格しています。

実施回 実受験者数 合格者数 合格率
【第31回】 2021年11月7日(日) 10,053 4,664 46.4
【第30回】 2021年3月21日(日) 10,686 7,285 68.2
【第29回】 2020年11月1日(日) 10,343 5,840 56.5
【第27回】 2019年11月3日(日) 9,936 4,302 43.3
【第26回】 2019年3月17日(日) 10,227 4,980 48.7
【第25回】 2018年11月4日(日) 8,937 5,816 65.1
【第24回】 2018年3月18日(日) 9,430 7,236 76.7
【第23回】 2017年11月5日(日) 8,481 4,333 51.1
【第22回】2017年3月19日(日) 9,607 6,521 67.9
【第21回】2016年11月6日(日) 9,601 4,733 49.3
【第20回】2016年3月20日(日) 9,165 5,003 54.6
【第19回】2015年11月1日(日) 7,620 3,711 48.7
【第18回】2015年3月15日(日) 7,760 4,126 53.2
【第17回】2014年11月2日(日) 7,043 3,921 55.7
【第16回】2014年3月16日(日) 6,889 2,418 35.1
【第15回】2013年11月3日(日) 5,622 3,080 54.8
【第14回】2013年3月17日(日) 6,675 3,754 56.2
【第13回】2012年11月4日(日) 5,855 3,189 54,5
【第12回】2012年3月4日(日) 6,026 4,105 68.1
【第11回】2011年11月6日(日) 5,908 2,378 40.3
【第10回】2011年3月13日(日) 5,164 3,132 60.7
【第9回】2010年11月7日(日) 5,628 2,714 48.2
176,656 97,241 55.0

参考:結果・受験者データ

メンタルヘルスマネジメント検定の出題内容 その3

Ⅲ種(セルフケアコース)

Ⅲ種はセルフケアコースといい、一般社員を対象としています。いち従業員として自身のストレス状態を客観的に理解し、不調の兆しにいち早く気づくためのスキルを養うことができます。ストレスの把握、対応策、メンタルヘルスの基礎知識などが試験に出題されます。

対象:一般社員

目的:組織における従業員自らのメンタルヘルス対策の推進

到達目標:自らのストレスの状況・状態を把握することにより、不調に早期に気づき、自らケアを行い、必要であれば助けを求めることができる。

選択問題:2時間
①メンタルヘルスケアの意義
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③セルフケアの重要性
④ストレスへの気づき方
⑤ストレスへの対処、軽減の方法
⑥社内外資源の活用

合格基準

70点以上の得点

合格率

2010年から2021年のメンタルヘルスマネジメント検定Ⅲ種(セルフケアコース)の平均合格率は、78.5%です。87,662人が受験し、68,835人が合格しています。

実施回 実受験者数 合格者数 合格率
【第31回】 2021年11月7日(日) 5,371 3,824 71.2
【第30回】 2021年3月21日(日) 5,051 4,135 81.9
【第29回】 2020年11月1日(日) 5,046 4,361 86.4
【第27回】 2019年11月3日(日) 5,248 3,501 66.7
【第26回】 2019年3月17日(日) 4,595 3,663 79.7
【第25回】 2018年11月4日(日) 4,528 3,870 85.5
【第24回】 2018年3月18日(日) 4,352 3,350 77.0
【第23回】 2017年11月5日(日) 3,944 2,986 75.7
【第22回】2017年3月19日(日) 4,209 3,367 80.0
【第21回】2016年11月6日(日) 4,473 3,495 78.1
【第20回】2016年3月20日(日) 4,408 3,627 82.3
【第19回】2015年11月1日(日) 4,081 3,200 78.4
【第18回】2015年3月15日(日) 3,899 3,118 80.0
【第17回】2014年11月2日(日) 3,530 2,938 83.2
【第16回】2014年3月16日(日) 3,698 2,625 71.0
【第15回】2013年11月3日(日) 2,983 2,061 69.1
【第14回】2013年3月17日(日) 3,730 3,004 80.5
【第13回】2012年11月4日(日) 3,202 2,664 83.2
【第12回】2012年3月4日(日) 3,085 2,222 72.0
【第11回】2011年11月6日(日) 2,921 2,294 78.5
【第10回】2011年3月13日(日) 2,335 1,949 83.5
【第9回】2010年11月7日(日) 2,973 2,581 86.8
87,662 68,835 78.5

参考:結果・受験者データ

メンタルヘルス・マネジメント検定の勉強方法

企業に求められることとして、部門の垣根を超えた研修活動や、従業員へ日々労働に対するヒアリングなどを行い、従業員のメンタルヘルス・マネジメントを推進するのが当たり前の時代になっています。その中でメンタルヘルス・マネジメント検定の資格へのニーズも高まってきています。メンタルヘルスが不調の従業員が一人でも現れると、部署全体の活気が左右されます。心地よい職場環境は高い生産性を育みます。メンタルヘルス・マネジメント検定の資格を取得することで、あなたの職場での価値が高くなるでしょう。合格を目指すなら、難易度、合格率、合格発表などの情報もチェックし、余裕を持った勉強スケジュールにすることが大切です。

メンタルヘルス・マネジメント検定は、公式のテキストや過去問題集を活用すれば、独学でも十分合格できます。独学に自信がない場合は、通学講座やオンライン講座を利用しましょう。

勉強時間の目安

  • Ⅰ種(マスターコース):100~120時間
  • Ⅱ種(ラインケアコース):30~50時間
  • Ⅲ種(セルフケアコース):10~20時間

過去問・テキスト・問題集

公式テキスト(第5版)は、全国主要書店にて販売されています。

  • Ⅰ種公式テキスト 4,730円(税込)
  • Ⅱ種公式テキスト 3,410円(税込)
  • Ⅲ種公式テキスト 2,200円(税込)
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