日本国内では介護が必要なお年寄りの数が急増しており、少子高齢社会が進んでいる日本社会においては、 介護に関する専門性を有しているプロフェッショナルの存在に、期待が寄せられています。 特に、介護福祉士は、国家資格を取得することによって、全般的な介護に関する知識と技術を兼ね備えていることの証明として認められます。
介護福祉士とは
介護福祉士とは、介護の資格の中で唯一の国家資格で、介護の必要なお年寄りや障害者の生活全般にわたって日常生活を営むのに支障がある者に入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、介護者に対して介護に関する指導を行う福祉のエキスパートです。
介護福祉士の主な就職先は、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、介護老人保健施設、有料老人ホーム、身体・知的障害者施設、痴呆対応型グループホーム、介護療養型医療施設、在宅サービス事業所などです。
介護福祉士試験の内容
介護福祉士の学科(多肢選択式)試験の内容は、社会福祉概論、老人福祉論、障害者福祉論、リハビリテーション論、社会福祉援助技術(演習を含む)、レクリエーション活動援助法、老人・障害者の心理、家政学概論、医学一般、精神保健、介護概論、介護技術及び形態別介護技術などについて問われます。
また、実技試験では、介護等に関する専門的技能について問われます。
介護福祉士に対するニーズはさらに高まると予想される
介護福祉士は、介護の現場において介護サービスを提供する際に、中心的役割となることを期待されています。 介護現場では、介護福祉士は、介護未経験の無資格の方とほぼ同じ業務をこなすことになります。 ただ一定の介護福祉士が在籍していれば、介護報酬が加算され、所属組織の利益につながりますので、資格手当を支給してくれる組織が多くあります。
介護福祉士は、介護職員が今後のステップアップを考える際の、出発点になる資格といえます。 全国の老人ホームや老人デイサービス事業所などでは、介護福祉士の資格を持ったスタッフが活躍しており、 新人のスタッフのコーチングなどを担当することもあります。 今後も、介護福祉士に対するニーズが、さらに高まることが予想されています。