環境社会検定とは「eco検定」とも呼ばれる資格で、環境に対する提案や説明を的確に行う際に重要な資格です。環境に係る業務において、顧客への提言や立案といった場合に、同検定を取得していると、説得力が違います。ISO14001認定に対する内部監査員の判断基準として活用している企業もあるほどです。昨今の社会では、環境への課題や問題提議が盛んに行われており、SDGsといった取り組みが広がりつつある中、多くの企業は社会貢献に対する責務を担っており、環境に対する配慮が必然となっています。今後、企業に求められる能力は、より一層の環境への対応力であり、その力を担うことができるのが環境社会検定で証明することができます。
環境社会検定 eco検定の試験内容
試験方式 | IBT(インターネット経由での試験) |
受験資格 | なし |
試験時間 | 90分 |
試験内容 | ①持続可能な社会に向けて 環境問題への取り組みの歴史 他 ②地球を知る ・地球の基礎知識 地球の自然環境、大気、水の循環と海洋、森林と土壌、生態系 他 ・いま地球で起きていること 人口問題、経済と環境負荷、食料需給、資源、貧困、格差 他 ③環境問題を知る ・地球温暖化と脱炭素社会 ・エネルギー エネルギーの動向、再生可能エネルギー 他 ・生物多様性・自然共生社会 ・地球環境問題 オゾン層、水資源や海洋環境、長距離越境移動大気汚染、森林破壊 他 ・循環型社会 廃棄物処理、リサイクル制度 ・地域環境問題 大気汚染、水質汚濁、土壌環境、交通、ヒートアイランド現象 他 ・化学物質 ・災害・放射性物質 ④持続可能な社会に向けたアプローチ 「持続可能な日本社会」の実現に向けた行動計画、環境アセスメント制度 他 ⑤各主体の役割・活動 ・パブリックセクター(国際機関、政府、自治体など) ・企業の環境への取り組み CSR、環境マネジメントシステム、製品の環境配慮、働き方改革と環境改善 他 ・個人の行動 ・主体を超えた連携 |
出題形式 | 多肢選択式 |
合格基準 | 100点満点中、70点以上の得点 |
環境社会検定 eco検定 試験で問われるもの
環境社会検定(eco検定)では、環境に関する幅広い知識を礎とし環境問題に積極的に取り組む「人づくり」と、環境と経済を両立させた「持続可能な社会づくり」を目標として実施されています。試験では環境問題に関する幅広い知識を問われ、出題内容は東京商工会議所から発売されている公式テキストの内容と、それを理解した上での応用力を問われます。また公式テキストの内容以外に、最近の時事問題についても出題がされます。最新の時事問題に関しては環境庁の環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書で取り上げられているものが、国等が重要視する問題点と今後の方向性であり、それに関する出題がされる可能性が高いため、これらの文献は確認をしておいたほうがよいでしょう。
環境社会検定概要
試験日程
環境社会検定の試験日は年に2回あります。
受験資格
受験資格は国内に居住している人であれば、誰でも検定を受けることができます。
自宅や会社での受験が可能
試験はインターネット経由で行われます。そのため、自宅や会社で受験を行うことが可能です。ただし、インターネットに接続できる環境や試験を受けることができるパソコンのスペックが必要です。試験日当日にマシントラブルによって、本来の実力を発揮できなかったとなれば、悔やんでも悔やみきれません。試験に向けての努力や勉強が、無駄にならないためにも、試験当日までにはパソコンのスペックやインターネット環境の再チェックを行うようにしましょう。こうした事前準備も合格率を向上させるポイントです。
勉強方法
独学での勉強方法を選択した場合、過去問題などの模範解答や解答例が解説されている、問題集や参考書を活用して受験対策するのがおすすめです。こうした過去問を解いていく中で、受験問題の予想を行うことができます。主な出題項目としては、「環境問題への取り組みの歴史」、「地球の自然環境、大気、水の循環と海洋、森林と土壌、生態系」、「人口問題、経済と環境負荷、食料需給、資源、貧困、格差」、「エネルギーの動向、再生可能エネルギー」、「オゾン層、水資源や海洋環境、長距離越境移動大気汚染、森林破壊」、「廃棄物処理、リサイクル制度」、「大気汚染、水質汚濁、土壌環境、交通、ヒートアイランド現象」などがあります。
合格基準・合格率
合否については、100点満点中70点以上を合格としています。試験後には解答速報も提供されている場合がありますので、自分の解答がどの程度だったかを計り知ることができます。合格発表前に自分が合格するか知ることができるのです。例年、合格率は70%を超えていますので、しっかりと試験対策を行えば、それほど難易度は高くはないと言えるでしょう。いずれにしても、過去問題や模範解答を繰り返し学習することで、傾向と対策は掴み取ることができます。ただし、環境に関する問題は日々変化しています。常に新しい環境問題の情報を入手しておくことが大切です。そのためにも、日々のアンテナを高くはり、常に環境を意識するようにしましょう。