指定自動車教習所指導員とは、各都道府県公安委員会による指定を受けた自動車教習所の指導員を認定する国家資格です。指定自動車教習所指導員の資格は、「教習指導員」と「技能検定員」のふたつに分かれています。指定自動車教習所指導員になるには、指定自動車教習所に就職、約3~6カ月の事前教養(90時限以上)、公安委員会が実施する3週間程度の教育研修に参加、指定自動車教習所指導員試験を受験・合格、現場事後教養(24時限以上)が必要です。
指定自動車教習所指導員とは
指定自動車教習所指導員とは、各都道府県公安委員会による指定を受けた自動車教習所の指導員を認定する国家資格です。
指定自動車教習所指導員の資格は、「教習指導員」と「技能検定員」のふたつに分かれています。
「教習指導員」は教習指導を行い、「技能検定員」は技能検定を行います。
自動車教習所は、「教習指導員」と「技能検定員」の両方を置くことを義務付けられています。
指定自動車教習所指導員の資格は車種ごとに11種類に分類されています。たとえば、大型の資格を取得していても、中型や普通の教習や検定はできません。
教習指導員の資格
- 教習指導員資格者証(大型)
- 教習指導員資格者証(中型)
- 教習指導員資格者証(準中型)
- 教習指導員資格者証(普通)
- 教習指導員資格者証(大特)
- 教習指導員資格者証(大自二)
- 教習指導員資格者証(普自二)
- 教習指導員資格者証(牽引)
- 教習指導員資格者証(大型二種)
- 教習指導員資格者証(中型二種)
- 教習指導員資格者証(普通二種)
技能検定員の資格
- 技能検定員資格者証(大型)
- 技能検定員資格者証(中型)
- 技能検定員資格者証(準中型)
- 技能検定員資格者証(普通)
- 技能検定員資格者証(大特)
- 技能検定員資格者証(大自二)
- 技能検定員資格者証(普自二)
- 技能検定員資格者証(牽引)
- 技能検定員資格者証(大型二種)
- 技能検定員資格者証(中型二種)
- 技能検定員資格者証(普通二種)
指定自動車教習所指導員になるには
指定自動車教習所指導員になるまでの流れは以下の通りです。
- 指定自動車教習所に就職
- 約3~6カ月の事前教養(90時限以上)
- 公安委員会が実施する3週間程度の教育研修に参加
- 指定自動車教習所指導員試験を受験・合格
- 現場事後教養(24時限以上)
給料・年収
指定自動車教習所指導員の年収は約300万円です。平均所得と比べると少し低い年収と言えるでしょう。
指定自動車教習所指導員試験
指定自動車教習所指導員試験は、各都道府県の教習所、指定自動車教習所協会で実施されています。
試験地
各都道府県
受験料
1~2万円程度で、車種などにより異なります。
受験資格
教習指導員 … 21歳以上で技能教習に用いる自動車を運転できる免許所持者。
技能検定員 … 25歳以上で教習者を運転できる免許所持者。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は指導員になれません。
- 過去3年以内に卒業証明書や修了証明書の発行に際し不正な行為をした者。
- 罰金以上の刑を受け失効が終わってから3年経っていない者
- 自動車や原動機付自転車の運転で刑法により禁固以上の刑に処せられその失効が終わってから3年経っていない者
- 教習指導員資格者証の返納を命じられ返納した日から3年経っていない者
試験内容
教習指導員の試験内容は、筆記審査・運転技能試験・面接審査の3項目です。
筆記試験 |
|
運転技能審査 | 受験する車種の実技試験 |
面接審査 | 面接による総合的な審査 |
技能検定員の試験内容は以下の通りです。
- 技能検定員として必要な自動車の運転技能
- 検定に関する観察力及び採点技能
- 検定に関する知識を問う論文試験
- 検定に関する知識を問う面接試験
合格基準
80~95%以上
合格率・難易度
指定自動車教習所指導員試験の合格率は公開されていません。
指定自動車教習所指導員試験の勉強方法
筆記試験の勉強方法は、自動車教習所に用意されている交通教本・学科教本などの教材を熟読することです。道路交通法や教習所関係法令などの法令関係は丸暗記になります。過去問は公開されていません。勉強時間の目安は70~100時間程度です。
実技試験については、免許取得の卒業検定で95点を取れるくらいの運転技術があれば合格できます。技能指導法については教習所の先輩からも教えてもらえるため、そこまで心配する必要はないでしょう。