法学検定とは?難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!

法学検定は、法学の学力を客観的に評価するために「公益財団法人日弁連法務研究財団」と「商事法務研究会」が共同で主催している検定です。試験は年に一度開催され、ベーシックコース、スタンダードコース、アドバンストコースの3つに分かれています。基礎コース、中級コース、上級コースということもあります。2020年の受検者数は1,229人で、合格者数は805人でした。合格率は65.5%となります。過去を見てみても、およそ60%前後が法学検定の合格率のようです。受検するために特別な条件はありません。年齢・学歴など関係なく誰でも受検することができます。初級のベーシックコースを飛ばし、中級のスタンダードコースから受検することも可能です。

法学検定とは その1

法学検定は、法学の学力を客観的に評価するために「公益財団法人日弁連法務研究財団」と「商事法務研究会」が共同で主催している検定です。

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当会(公益社団法人 商事法務研究会)は経済活動に係る法制度に関する調査研究・法律知識の普及・啓発活動を行い経済の健全な発展に貢献することを目的としています。

受験資格

年齢・学歴・実務経験などの受験資格は特にありません。誰でも受験できます。

日程

年に一度開催

試験地

全国

受験料

  • ベーシック〈基礎〉コース:4,400円
  • スタンダード〈中級〉コース:6,600円
  • アドバンスト〈上級〉コース:9,900円
  • ベーシック・スタンダードセット:8,800円
  • スタンダード・アドバンストセット:13,200円

法学検定とは その2

ベーシック(基礎)コース

ベーシック(基礎)コースは、法学の初学者が知っておくべき基礎的なレベルです。
(法学部2年生程度)

出題形式:多肢択一式

試験時間:120分

法学検定試験のベーシック(基礎)コースは4科目60問を120分で回答します。内訳は法学入門から10問、民法から20問、その他から各15問ずつとなり、「法学入門」「憲法」「民法」「刑法」となっています。マークシート方式での回答です。

・法学入門(10問)
・憲法(15問)
・民法(20問)
・刑法(15問)

スタンダード(中級)コース

スタンダード(中級)コースは、法学を専門的に学習する者が修得すべきレベルです。
(標準的な法学部3年生程度)

出題形式:多肢択一式

試験時間:150分

スタンダード(中級)コースの試験は5科目75問を150分で回答します。法学一般から10問、民法から20問、その他から各15問ずつです。このコースでは、「民事訴訟法」「刑事訴訟法」「商法」「行政法」「憲法」「民法」「刑法」から1科目を選択して回答します。アドバンスト(上級)コースの試験では、6科目55問を150分で回答します。法学基礎論10問中5問を選択し、その他各10問ずつとなります。

・法学一般(10問)
・憲法(15問)
・民法(20問)
・刑法(15問)
・以下より1科目を選択(15問)
民事訴訟法、刑事訴訟法、商法、行政法、基本法総合

アドバンスト(上級)コース

アドバンスト(上級)コースは、法学を学ぶ者が目指すべき上級レベルです。
(法曹を目指しているなど学習が進んでいる法学部3年生~法学部修了程度)

出題形式:多肢択一式

試験時間:150分

・法学基礎論(5問)
・憲法(10問)
・民法(10問)
・刑法(10問)
・下記、選択Aより1科目選択(10問)
・下記、選択A、Bより1科目を選択(10問)
選択A:民事訴訟法、刑事訴訟法、
商法、行政法
選択B:労働法・倒産法・経済法・知的財産法

 

法学検定とは その3

合格基準

法学検定の合格基準は年度によって異なります。2020年でのベーシック(基礎)コースの合格基準は60点中32点以上、スタンダード(中級)コースは75点中41点以上でした。上級試験は中止でした。2019年のベーシック(基礎)コースの合格基準は60点中33点以上、スタンダード(中級)コースは75点中43点以上、アドバンスト(上級)コースは55点中35点以上でした。どのコースの試験にしても、受験科目で0点の科目があると点数が合格基準を超えていても不合格となります。山勘などであてずっぽうに勉強せず、まんべんなく点が取れるようにしておく必要があります。とはいえ、民間資格の中では難易度はそこまで高くありません。1カ月ほど集中的に勉強すれば十分合格ラインに届きます。

合格率・難易度

2016~2020年に実施された法学検定の平均合格率は、ベーシック(基礎)コースで61.9%、スタンダード(中級)コースで55.6%、アドバンスト(上級)コースで23.4%となっています。

ベーシック(基礎)コースの合格率(2016~2020年)

受検者数 合格者数 合格率
2020年 1,229 805 65.5
2019年 3,799 2,380 62.6
2018年 3,494 2,122 60.7
2017年 3,291 2,040 62.0
2016年 3,219 1,951 60.6
15,032 9,298 61.9%

スタンダード(中級)コースの合格率(2016~2020年)

受検者数 合格者数 合格率
2020年 668 390 58.4
2019年 1,735 960 55.3
2018年 1,767 978 55.3
2017年 1,521 833 54.8
2016年 1,463 817 55.8
7,154 3,978 55.6%

アドバンスト(上級)コースの合格率(2016~2020年)

受検者数 合格者数 合格率
2020年 中止
2019年 302 79 26.2
2018年 333 80 24.0
2017年 407 105 25.8
2016年 449 85 18.9
1,491 349 23.4%

参考資料:過去の試験結果 公益財団法人日弁連法務研究財団

法学検定の勉強方法

法学検定を受検するには、ベーシックコースで法学部2年生程度、スタンダードコースでは標準的な法学部3年生程度、アドバンストコースでは法曹を目指しているなど学習が進んでいる法学部3年生~法学部修了程度、の実力が必要とされています。

過去問を繰り返し解く

丸暗記するだけでも合格できる試験ですが、ボリュームが多いので全てを丸暗記で臨むのは少し非現実的といえます。また丸暗記をしても実践で使える知識には及びません。将来を見越して法学検定を受検するのなら、ある程度は理解をしながら試験対策をした方が結果として効率良く試験勉強ができるでしょう。とはいえ時間は有限です。隙間時間をうまく活用して、効率的な試験勉強を行いましょう。

ベーシック(基礎)コース・スタンダード(中級)コース試験では、公式問題集から6~7割が出題されます。

  • 2020年法学検定試験問題集ベーシック〈基礎〉コース
  • 2020年法学検定試験問題集スタンダード〈中級〉コース

上記2冊を押さえておくだけで、十分合格ラインに到達できます。

テキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。

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法学検定試験
・資格試験: 法学検定試験・解答速報&過去問: 過去問と解答速報『資格試験_合格支援隊』・試験日程: 7月 11月・ジャンル: 語学・教育・検定系・資格種類: 民間資格・難易度別: 2級 難易度A(難関)、3級・4級 難易度B(普通)法学検

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隙間時間・移動時間に、【公式】法検twitterを見る習慣を付けておきましょう。

合格体験談を参考にする

公益財団法人日弁連法務研究財団のホームページでは、合格体験談が公開されています。

実際に合格した人の体験談なので、非常に参考になります。

[アドバンスト〈上級〉コース]

上級コースの試験では,判例・学説等の深い理解に基づいた論理的・体系的な思考が求められていると思います。そして,このような思考方法は,単に知識を暗記するという勉強方法では身につけることができません。そこで,試験勉強を進めるに当たっては,わからないことがあったら,基本書や判例解説などを確認し,自分が理解できたと感じるまでしっかりと調べるということを意識していきました。確かに,わからない個所があるたびにこのような作業を繰り返すということは大変労力がいることではありますが,1つひとつの個所についてしっかりとした理解を得ていくことが,論理的・体系的な思考を養うのにはとても役に立つのではないかと思います。

[スタンダード〈中級〉コース]

梅田の紀伊國屋書店の法律書のコーナーへ行って,あれこれと思案しました。たとえば,国家試験の宅建は,合格できれば資格は取れるにしても退職後時間も経ち,再就職して仕事に生かすのは無理があると感じました。それより,憲法や民法・刑法といった基本となる法律を深く勉強する方が,自分の本来の希望にかなっているように思い,参考書のコーナーをさらに見てまわっていると,端の方ですが割と目につきやすい棚に,法学検定試験の問題集が並べられているのに気づきました。立ち読みするうちに「これだ」と思い,早速問題集を買って帰りました。それが,法学検定試験を受けることになったきっかけです。

[ベーシック〈基礎〉コース]

法学検定試験の醍醐味は,問題集を丸暗記して試験に臨んでも,絶対に満点が取れないところです。問題集にも書いてありますが,本試験では,6~7割程度が問題集から出題されます。しかし,残りの3割程度は,問題集に掲載の無い全く新しい問題が出題されますので,その時の自分の法律的素養・知識が試されます。
こういう問題に正解できたときは喜び一入,不正解のときは落胆と次年度以降への課題となり,法律に興味のある方や法律職を目指す方には,自分の法律的知識を試すのに最適な試験だと思います。

引用元:

2012年度法学検定試験 合格体験談

2015年度法学検定試験 合格体験談

過去問と重要事項の解説/法学検定

●本解説に使用した参考文献

  「日本国憲法、大日本帝国憲法」
法務省「会社法」
法務省「刑法」
法務省「刑事訴訟法」
法務省「裁判所法」
法務省「商法」
法務省「不動産登記法」
法務省「弁護士法」
法務省「民法」
法務省「民事訴訟法」
総務省「公職選挙法」
総務省「地方自治法」
総務省「地方公務員法」
国会「国会法」
内閣官房「内閣法」
人事院「国家公務員法」
警察庁「道路交通法」
財団法人日弁連法務研究財団「発行書籍のご案内」https://www.jlf.or.jp/work/jouhou/jouhou2/

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