溶接管理技術者とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!


溶接管理技術者とは

鋼構造物を製作するときに、溶接・接合は欠かせない技術であり、溶接・接合を管理する技術者は、溶接管理技術者認証基準が認めた資格者でなければなりません。その資格者を認定する試験が、溶接管理技術者試験です。溶接管理技術者を認定するレベルには、特別級、1級、2級があります。2級は、溶接施工・管理の基本職務能力を保有するレベル、1級は、溶接施工・管理の専門職務能力を保有するレベル、特別級は、施工・管理の統括職務能力を保有するレベルです。
溶接管理技術者試験の受験資格は、学歴と学校での専攻に応じて、必要な職務年数を溶接技術に専従した期間が経過して、受験資格を得ることができます。資格を得るまでの経験年数は、受験する溶接管理技術者の等級に応じて変わります。

溶接管理技術者試験概要

溶接管理技術者試験は、特別級、1級、2級すべてで、筆記試験と口述試験が行われます。また、筆記試験は、記述式試験ですので、正確に溶接技術に関する言葉を覚えていないと、言い方は覚えていたとしても、漢字を交えた言葉で書けなければ、得点が得られません。

合格率

溶接管理技術者試験の合格率は、溶接管理技術者認証委員会の報告書で、1998年から2008年までの統計をまとめた資料では、2級の合格率は約60%、1級の合格率は32%程度、そして特別級は約45%です。1級の難易度が高いのは分かりますが、特別級の難易度が1級より低いのは、特別級が難しいからこそ1級での溶接の経験と技術が磨かれ、統括管理者としての勉強を十分にやった結果ではないでしょうか。

合格基準

溶接管理技術者試験の内容は、各級とも、溶接方法及び機器・材料及び溶接冶金・構造及び設計・施工エンジニアリング・安全衛生・試験検査が出題されます。1級と2級は、筆記試験が2時間30分で解答し、2級は60%以上、1級は70%以上得点して合格すれば、口述試験に臨めます。
口述試験の内容は、記述試験で書いた内容を聞かれ答えることで、理解しているかどうかが評価され、合否が決まります。

特別級の場合は、筆記試験Ⅰと筆記試験Ⅱがあり、Ⅰは2時間30分で、1,2級と同じ溶接方法及び機器・材料及び溶接冶金・構造及び設計・施工エンジニアリング・安全衛生・試験検査からの問題です。Ⅱは、2時間で、材料と溶接性、設計基礎、施工方法、溶接法と機器についての問題を記述で解答します。合格の基準は70%以上の得点が必要で、筆記試験に合格すれば、口述試験で知識や職務能力、責任能力が問われ、きちんと解答できれば、特別級に合格します。

口述試験免除

1級と2級の口述試験は、免除することが可能です。筆記試験に十分な自信を持って臨める実力者なら、口述試験も問題ないはずですが、自信がなければ、免除制度を利用するのも試験対策になります。
1級と2級の口述試験の免除は、協会が認めた研修会を受講し修了証書を取得すれば、口述試験は免除されます。
なお、特別級には何の免除項目もありません。記述試験と口述試験の両方に合格すれば、適格性証明書が交付されます。

溶接管理技術者研修会

溶接管理技術者研修会は、1級と2級でそれぞれ異なり、1級は4日間、2級は3日間、検収を受けます。講義内容は、等級によって異なりますが、溶接法と溶接機器・金属材料と溶接性・溶接部特性・溶接構造力学設計・溶接構造物の品質・溶接施工管理などが講義されます。講義終了後に、修了試験が行われ、合格すれば溶接管理技術者認証研修会済みの証明書が渡されます。
この証明書があれば、溶接管理技術者試験の口述試験が免除され、筆記試験にだけ集中できます。ただし、筆記試験の記述内容があまりよくないと、技術がまだ疑問と見なされ、研修会済みでも、口述試験の受験が必要になります。

勉強法

溶接管理技術者試験の勉強法は、8年分の過去問題集を繰り返し勉強するのが、一番の勉強法でしょう。出題分野が限られているため、過去問に繰り返し出題される分野の問題も多く、数年分を繰り返し勉強することで、溶接に必要な分野に詳しくなるでしょう。そのためには、問題の解答が解説が詳しい参考書を使うことで、不明箇所をなくすことができます。また、不明な言葉があれば都度調べ、マスターすることで、記述問題にあやふやな解答を書かずに済み、合格に近づきます。

溶接管理技術者試験の受験資格

学歴又は認証 等級別の必要職務経験年数
特別級 1級 2級
①理工系大学院修了者および理工系大学卒業 3(1) 2(1) 1
②理工系以外の大学院修了者および大学卒業者 6 4 2
③理工系短期大学および工業高等専門学校卒業者 6(5) 4(3) 1
④理工系各種専門学校および工業高等学校卒業者 7 2
⑤工業高等学校以外の高等学校卒業者 8 4
⑥上記学歴によらない場合 7
⑦1級認証者 3
⑧2級認証者 3
※( )内の数字は溶接専修と見なされる学校に適用する。

溶接管理技術者試験の試験内容

特別級 1級 2級
専門的知識の要求事項 製造事業者から委任された溶接製作における全ての任務及び責任について、計画、実行、監督及び試験するための、豊富で、かつ十分な技術知識。 選定又は限定された技術分野内の溶接製作において割り当てられた任務及び責任について、計画、実行、監督及び試験するための十分な技術知識。 簡単な溶接構造物に関与する,限定された技術分野内の溶接製作において割当てられた任務及び責任について、計画、実行、監督及び試験するための十分な技術知識。
試験内容 筆記試験Ⅰ:2時間30分
筆記試験Ⅱ:3時間
口述試験
筆記試験:2時間30分
口述試験
合格基準 ・筆記試験Ⅰ
全問の総得点が70%以上。
・筆記試験Ⅱ
全問の総得点が70%以上で、かつ各問題の得点が40%以上。
・口述試験
十分な責務能力、知識及び職務能力を有すると認められた場合。
・筆記試験
全問の総得点が70%以上。
・口頭試験
十分な知識及び職務能力を有すると認められた場合。
・筆記試験
全問の総得点が60%以上。
・口頭試験
十分な知識及び職務能力を有すると認められた場合。

■出題内容
特別級(1級認証者については、筆記試験Ⅰが免除されます。)
筆記試験Ⅰ
①溶接法、②溶接機器、③溶接冶金、④溶接材料、
⑤溶接力学、⑥溶接設計、⑦溶接施工及び管理、
⑧安全衛生、⑨試験検査
筆記試験Ⅱ
①材料・溶接性(必須)、
②設計(規格(ASME)問題2題の中から1題を選択)、
③施工・管理(規格(AWS)問題2題の中から1題を選択)、
④溶接法・機器
口述試験
①溶接施工・管理の経験・知識
1級・2級
筆記試験
①溶接法、②溶接機器、③溶接冶金、④溶接材料、
⑤溶接力学、⑥溶接設計、⑦溶接施工及び管理、
⑧安全衛生、⑨試験検査
口述試験(各級とも)
①溶接施工・管理の経験・知識

溶接管理技術者試験 試験で問われるもの

溶接管理技術者として問われる「任務及び責任」、「知識及び職務能力」について「JIS Z 3410(ISO 14731)」で規定されています。

JIS Z 3410(ISO 14731)

〇任務及び責任
JIS Z 3410(ISO 14731)の本体4.1及び4.2、並びに附属書Bに記載された事項に基づいて製造事業者から割り当てられた任務と責任を果たさなければならない。

〇知識及び職務能力
・特別級
JIS Z 3410(ISO 14731)の本体6.1及び6.2 a)に記載された技術知識をもち、かつ溶接技術に関する包括的技術知識と経験、及び施工,管理などに関する統括職務能力を保有していなければならない。

・1級
JIS Z 3410(ISO 14731)の本体6.1及び6.2 b)に記載された技術知識をもち、かつ溶接技術に関する特定技術知識と経験、及び施工、管理などに関する専門職務能力を保有していなければならない。

・2級
JIS Z 3410(ISO 14731)の本体6.1及び6.2 c)に記載された技術知識をもち、かつ溶接技術に関する基礎技術知識と経験、及び溶接施工、管理などに関する基本職務能力を保有していなければならない。

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