特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験 01


一定の有害化学物質や四アルキル塩のような有害物質に人が触れると、重大な健康被害を起こします。労働安全衛生法では、特定化学物質や四アルキル鉛有機溶剤などを取り扱う事業者は、特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者技能講習が終わった後で行う、特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者技能試験に合格した者を、作業主任者として選任し、作業を行う作業員の指揮、監督をさせるように、労働安全衛生法で決められています。
作業主任者は、作業者が特定化学物質や四アルキル鉛に汚染・吸入しない作業の方法を決め、作業者に徹底させなければなりません。
また、局所排気装置や除じん装置や排ガス処理装置などの予防装置の点検を行い、保護具の使用状況を監視して安全を確保します。また、タンク内部で行う特別有機溶剤作業者に、安全な措置が講じられているかを確認してから作業を開始させます。
四アルキル鉛中毒のおそれがある場合は速やかに退避させ、作業の衣類に汚染があれば汚染除去を行います。主任者は、このような作業の責任者であるため、問題が起こると責任が問われます。

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験の受験情報

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者技能講習
受験資格 制限なし
講習内容 ①健康障害及びその予防措置に関する知識 4時間
②保護具に関する知識 2時間
③作業環境の改善方法に関する知識 4時間
④関係法令 2時間
試験 修了試験 1時間
合格基準 修了試験の各科目40%以上、かつ総合で60点以上の得点で合格

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験 試験で問われるもの

試験合格者は特定化学物質及び四アルキル鉛等を取り扱う作業で作業主任者として、作業に従事する者が誤った行動をしないように指揮し、また使用装置に問題がないことを確認し、労働者に危険が及ばないようにしなければなりません。そのためには特定化学物質及び四アルキル鉛等の危険性や特性、使用装置に対する知識の会得が不可欠となります。試験ではこのような作業主任者として適切な行動をするために必要な事項を取得できているかが問われます。試験の内容は講習で学んだ事項が出題されるので、合格後に確実な安全作業を行うためにも、よく学習するようにしましょう。

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特定化学物質・四アルキル鉛による労働衛生保護具/防じんマスク

防じんマスクは、必ず「防じんマスクの規格」(昭和63年労働省告示第19号)に基づいて行われる国家検定に合格したものを使用する。

防じんマスクの構造

防じんマスクには、次のような種類がある。

取替え式防じんマスク

・直結式…面体と吸収缶が直結して接続されているもの。
・隔離式…面体と吸収缶を連結管で接続しているもの。
ろ過材、連結管、吸気弁、面体、排気弁およびしめひもからなる。基本的にはろ過材、吸気弁、しめひもが取り換え部分となっており、容易に取り換えができる。吸気補助具付きがついているものとついていないものに分類がされ、ろ過材によって粉じんをろ過した清浄空気を吸気弁から吸入し、呼気は排気弁から外気中に排出する。多く使用されているのは、直結式の半面形である。眼も防護したい場合や、高い防護性能を期待したい場合には、顔面との密着性のよい全面形を選択する。
【特徴】
面体に耐久性のある素材を使用しているため、適正な保守管理や部品交換をすることで、常に新品時の性能で使用ができ、作業環境にあわせて面体の仕様、構造を選択することができる。また、着用者自身が顔面と面体との密着性の良否の検査(フィットチェック)を随時容易に行える。

使い捨て式防じんマスク

排気弁付きと排気弁無しのものがある。一体となったろ過材および面体ならびにしめひもからなり、かつ、ろ過材によって粉じんをろ過した清浄空気を吸入し、呼気はろ過材・排気弁から外気中に排出する。
【特徴】
面体自体がろ過材なので軽量な構造となっているものが多い。使用限度をむかえた場合、新品のものと交換する必要がある。また、自身で、顔面と面体との密着性の良否(フィットチェック)を検査することが難しい。

防じんマスクの選択、使用および管理の方法

 防じんマスクの着用に関して、作業主任者は作業者に対して、適正な装着方法、取扱方法、顔面と面体の密着性の確認方法について十分な教育や訓練を行い、作業者がそれらを実行していることを確認する。

防じんマスクの選択に当たっての留意点

防じんマスクの選択に当たっては、次の事項に留意する。
(1)防じんマスクは、国家検定の合格品から選定し、面体およびろ過材ごと(使い捨て式防じんマスクにあっては面体ごと)に付されている検定合格標章により型式検定合格品であることを確認する。
(2)粉じんの種類、作業内容、作業強度、発散状況、油分の混じった粉じん箇所(オイルミスト)等の条件から、防じんマスクの性能が記載されている取扱説明書等を参考に、作業に適した防じんマスクを選ぶ。特に、顔面とマスク面体の高い密着性が要求される有害性の高い物質を取り扱う作業については、取替え式防じんマスクを選ぶ。
(3) 吸気抵抗および排気抵抗が低いほど呼気が楽にできることから、作業強度が強い場合にあっては、吸気抵抗および排気抵抗ができるだけ低いものを選ぶ。

〇粉じん等の種類及び作業内容と、使用すべき防じんマスク
・廃棄物の焼却施設に係る作業で、ダイオキシン類の粉じんの曝露のおそれがある作業
・放射性物質がこぼれたとき等によるおそれがある区域内の作業又は緊急作業
〔オイルミストあり〕RL3
〔オイルミストなし〕RS3 RL3
・金属のヒュームを発散する場所における作業
・管理濃度が0.1mg/㎥以下の物質の粉じんを発散する作業
〔オイルミストあり〕RL2、RL3、DL2、DL3
〔オイルミストなし〕RS2、RS3、DS2、DS3、RL2、RL3、DL2、DL3
・その他、上記以外の粉じん作業
〔オイルミストあり〕Lタイプの防じんマスク
〔オイルミストなし〕全ての防じんマスク

(4)防じんマスクの顔面への密着性の確認を行う。漏れがあると、粉じんの吸入を防ぐ効果が低下するため、着用者に適した形状・寸法のものを使用すること。特にろ過材の粒子捕集効率が高くなるほど、粉じんの吸入を防ぐ効果を上げるためには、密着性を確保する必要がある。
密着性の確認には以下の方法により、各着用者が適切なものを使用できているか確認を行う。
①マスクフィッティングテスターを用いた密着性の試験
 マスクの外側と内側の粉じん粒子数をそれぞれ計数し、その結果からマスク内への粉じんの侵入率を求め、その比より、防護係数をディスプレーに表示する。
②陰圧法、陽圧法によるフィットチェック
・陰圧法
 防じんマスクの面体を顔面に押し付けないように、吸気口をふさぎ、軽く息を吸って、防じんマスクの面体と顔面の隙間から空気が流入しないことを確認する。
・陽圧法
 防じんマスクの面体を顔面に押しつけないように、排気口をふさぎ、息を吐いて、空気が面体内から流出せず、面体内に呼気が滞留することによって面体が膨張することを確認する。
③使い捨て式防じんマスクの場合
 使い捨て式防じんマスクの取扱説明書等に記載されている漏れ率のデータを参考にし、着用者に合った大きさ、形状のものを選択する。

防じんマスクの使用に当たっての留意点

防じんマスクの使用に当たっては、次の事項に留意する。
(1)防じんマスクは、酸素濃度18%未満の場所では使用してはならない。このような場所や酸素濃度が不明な場所では、給気式呼吸用保護具を使用させる。また、防じんマスクは、有毒ガスに対しては効果がないため、使用してはならない。このような場所では防毒マスクまたは給気式呼吸用保護具を使用する。
(2)防じんマスクを着用する際は、その都度、次の事項について着用者に点検を行わせる。
①面体、吸気弁、排気弁、しめひも等に破損、亀裂や著しい変形がないこと。
②粉じんが吸気弁、排気弁および弁座に付着していないこと。
③吸気弁・排気弁が弁座に適切に固定され、排気弁の気密性が保たれていること。
④ろ過材が適切に取り付けられ、破損、異臭がないこと。
⑤予備の防じんマスクおよびろ過材を用意していること。
(3)顔面と面体の接顔部の位置、しめひもの位置や締め方を適切に行い、マスクを着用する。しめひもは耳にかけることなく、後頭部で固定して装着する。
(4)着用後にはフィットチェックを行い、適切に防じんマスクの装着ができていることを確認する。
(5)防じんマスク装着中に息苦しいと感じた場合、ろ過材の交換やマスクを交換する。
(6)装着者の髪やひげ、もみあげが接頭部に入り込んだりしていないことを確認する。タオル等を当てて防じんマスクを装着してはならない。
(7) 面体の接顔部に「接顔メリヤス」等を使用する。ただし、防じんマスクの着用により皮膚に湿しん等を起こすおそれがある場合で、かつ、面体と顔面との密着性が良好であるときは、この限りでない。

防じんマスクの保守管理上の留意点

防じんマスクの保守管理に当たっては、次の事項に留意する。

(1)予備の防じんマスク、ろ過材その他の部品は常時備え付けておき、適時交換して使用できるようにする。
(2)防じんマスクを常に有効かつ清潔に保持するため、使用後は粉じん等および湿気の少ない場所で、面体、吸気弁、排気弁、しめひも等の破損、亀裂、変形等の状況およびろ過材の固定不良、破損等の状況を点検するとともに、防じんマスクの各部を次の方法により手入れをさせる。ただし、取扱説明書等に特別な手入れ方法が記載されている場合は、その方法に従う。
①面体、吸気弁、排気弁、しめひも等については、乾燥した布片または軽く水で湿らせた布片で、付着した粉じん、汗等を取り除く。また、汚れの著しいときは、ろ過材を取り外した上で面体を中性洗剤等により水洗する。
②ろ過材については、よく乾燥させ、ろ過材上に付着した粉じん等が飛散しない程度に軽くたたいて粉じん等を払い落とす。ただし、砒素、クロム等の有害性の高い粉じん等に対して使用したろ過材については、1回使用するごとに廃棄する。なお、ろ過材上に付着した粉じん等を圧縮空気等で吹き飛ばしたり、ろ過材を強くたたくなどの方法によるろ過材の手入れは、ろ過材を破損させる他、粉じん等を再飛散させることとなるので行わない。また、ろ過材には水洗して再使用できるものと、水洗いすると性能が低下したり破損したりするものがあるので、取扱説明書等の記載内容を確認し、水洗いが可能な旨の記載のあるもの以外は水洗いしてはならない。
③取扱説明書等に記載されている防じんマスクの性能は、ろ過材が新品の場合のものであり、一度使用したろ過材を手入れして再使用(水洗いして再使用することを含む)する場合は、新品時より粒子捕集効率が低下していないことおよび吸気抵抗が上昇していないことを確認して使用する。
(3)次のいずれかに該当する場合には、防じんマスクの部品を交換し、または防じんマスクを廃棄させる。
①ろ過材について破損した場合、穴が開いた場合または著しい変形を生じた場合
②面体、吸気弁、排気弁等について破損、亀裂もしくは著しい変形を生じた場合または粘着性が認められた場合
③しめひもについて破損した場合または弾性が失われ、伸縮不良の状態が認められた場合
④使い捨て式防じんマスクにあっては、使用限度時間に達した場合または使用限度時間内であっても、作業に支障をきたすような息苦しさを感じたり著しい型くずれを生じた場合
(4)点検後、直射日光の当たらない、湿気の少ない清潔な場所に専用の保管場所を設け、管理状況が容易に確認できるように保管させる。なお、保管に当たっては、積み重ね、折り曲げ等により面体、連結管、しめひも等が、亀裂、変形等の異常を生じないようにする。
(5)使用済みのろ過材および使い捨て式防じんマスクは、付着した粉じん等が再飛散しないように容器または袋に詰めた状態で廃棄させる。

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験の勉強方法は、講師が指摘したことを講義終了後すぐに覚え込むこと

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者技能技能講習会は、全国各地で行われているため、どこでも講習会に参加できます。講習会の受講は制限がなく、18歳以上であれば誰でも受講することができます。
講習会は2日間行われ、講習が終了した後に、修了試験(特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験)が行われ、合格・不合格が決まります。特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験は筆記試験のみで、4科目のうちどれもが40%以上必要で、総合得点が60%以上で合格です。
特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験の合格率は高いと言われ、難易度としては低い方の試験でしょう。難易度とは、試験に対する難易度で、講習会をしっかりと聴いて覚えた人にとってはやさしいという意味です。しかし、講習会で話される内容は、専門的で難しい内容ですので、講習の難易度は高いと言えます。そのため、講習の座学にうっかり聞き漏らしなどすると、修了試験の難易度が高くなります。

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者技能講習会の内容は、最初の日にオリエンテーションを20分行い、それから講義に入ります。
健康障害及びその予防措置に関する知識に4時間で、特定化学物質による健康障害、四アルキル鉛中毒の症状、これらの物質からの予防方法と応急措置について学びます。
保護具に関する知識に2時間で、特定化学物質の製造と取扱い、四アルキル鉛等業務に必要な保護具使用と管理などが講義されます。
作業環境の改善方法に関する知識に4時間では、特定化学物質・四アルキル鉛の性質、特定化学物質の製造と取扱い、四アルキル鉛等業務に要する器具、作業環境などの講義です。
関係法令2時間では、労働安全衛生法や特定化学物質障害予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則について講義されます。
これらの12時間の講義が終了すれば、マークシート方式の修了試験(特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験)が1時間行われます。

特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者試験の勉強方法は、講義をしっかり聴くことです。テキストが講習会数日前に配布されますが、ざっと見程度で詳しく見る必要はありません。
講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句について、覚えるようにとかマークして下さいのように指摘してくれます。それらの事項は、テキストにマークを入れるなり、ノートに記録などして忘れないようにします。
講師の方が指摘することのいくつかは、ほぼ修了試験に出ますので、講義終了後の自由時間に、テキストやノートを見て、覚え込み忘れないようにします。
講習会形式で講義の後で修了試験を行う資格は数多くありますが、講師の指摘ポイントを聞き逃したために修了試験に合格できない事例があります。その中で多いのが、居眠りです。2日間の座学では、うっかり睡魔に襲われる場合もありますが、そこを乗り切るかどうかで、資格が得られるかが決まります。


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