4 熱工学/問題3 専門科目 機械部門/技術士第一次試験


熱工学/問題3 専門科目 機械部門/これだけ項目集 1

1技術士 3専門 機械  H24-23  H23-23  H20-30
熱工学で使われるSI単位

熱量  : J
力   : N
比熱  : J/(kg・K)
動力  : W
熱流束 : W/m^2
熱伝導率 : W/(m・K)
温度伝導率(熱拡散率): m^2/s
比エンタルピー: J/kg

1技術士 3専門 機械  H30-23
理想気体の状態変化

 理想気体の状態変化は、ポリトロープ指数 n を用いて、一般化できる。理想気体の圧力を p 、体積を V として、 pV^n が一定の場合における p-V 線図上の状態変化についての記述は、次の通りである。

・ n が∞のとき、等積変化となる。
・ n がγのとき、断熱変化となる。
・ n が 1 のとき、等温変化となる。
・ n が 0 のとき、等圧変化となる。

1技術士 3専門 機械  H24-25
理想気体の膨張によるエントロピーの増減

 閉じた系内の理想気体が可逆的に膨張して外部に仕事をする場合について、等温、等圧、断熱の各条件で、系に加えられる熱量の正負、系内の内部エネルギーの増減、系内のエントロピーの増減を示す表は、次の通りである。

       熱量の正負  内部エネルギーの増減  エントロピーの増減
 等温膨張    正       なし          増加
 等圧膨張    正       増加          増加
 断熱膨張    0        減少          なし

解答:

可逆的に膨張するから、V2>V1,T2>T1 である。

等温変化では、
外部から得る熱量:mRTln(V2/V1)、外部にする仕事:mRTln(V2/V1)、
内部エネルギー変化:0、エントロピー変化:mRln(V2/V1)

等圧変化では、
外部から得る熱量:mCp(T2-T1)、外部にする仕事:mR(T2-T1)、
内部エネルギー変化:mCv(T2-T1)、エントロピー変化:mCpln(V2/V1)

断熱変化では、
外部から得る熱量:0、外部にする仕事:mCv(T2-T1)、
内部エネルギー変化:mCv(T1-T2)、エントロピー変化:0

1技術士 3専門 機械  H29-28
理想気体のエントロピー変化の式

 均一な物質で構成される閉じた系に、エントロピーの定義と熱力学の第一法則より、 Tds=du+pdv が得られる。ここで、 T は温度、 s は比エントロピー、 u は比内部エネルギー、 p は圧力、 v は比体積である。この式を使って、状態1から状態2に至る理想気体のエントロピー変化 Δs を求めた結果の式を求める。
ただし、cv、R はそれぞれ、定積比熱、気体定数とし、添え字の1、2は状態1、状態2 を意味する。

解答:

ds=dU/T1+p1・dv/T1 となる。
ここで、dU=CV・dT、P1/T1=R/v1であるから、
ds=CV・dT/T1+R・dv/v1 となる。
積分することで、s=CV・ln(T2/T1)+R・ln(v2/v1)+s0 となるので、
理想気体のエントロピー変化 Δs は、
Δs = s-s0 = CV・ln(T2/T1)+R・ln(v2/v1) となる。

1技術士 3専門 機械  H28-25
理想気体の加熱とエンタルピーの変化量

 理想気体 1.00kg を一定圧力(等圧変化)の下で t1=-62.3[℃] から t2=300[℃] まで加熱した。このとき、(ア)エンタルピーの変化量 ΔH 、(イ)内部エネルギーの変化量 ΔU 、(ウ)加えられた熱量 Q 、(エ)エントロピーの変化量 ΔS の最も適切な値を求める。ただし、理想気体の定圧比熱は cp=1.01[kJ/kgK] 、定容比熱は cv=0.720[kJ/kgK] とする。なお、自然対数の底 e は約 2.72 である。

解答:

(ア) エンタルピーの変化量 ΔH = 1.01×(300-(-62.3)) = 366 kJ
(イ) 内部エネルギーの変化量 ΔU = 0.720×(300-(-62.3)) = 261 kJ
(ウ) 加えられた熱量 Q = (300-(-62.3)×1.01) = 366 kJ
(エ) エントロピーの変化量 ΔS = 1.01×ln(573/210) = 1.01 kJ/K

1技術士 3専門 機械  H28-23
理想気体におけるマイヤーの式と比熱比

 理想気体におけるマイヤーの関係式と定圧比熱 cp 及び定容比熱 cv の関係式を求める。なお、R は気体定数、κ は比熱比である。

解答:
マイヤーの式は、Cp-Cv = R である。
比熱比は、κ = Cp/Cv である。
以上から、理想気体におけるマイヤーの式と
定圧比熱 cp、定容比熱 cv、気体定数 R、比熱比 κ の関係式は、
cp-cv=R、cp=κ/(κ-1)・R、cv=1/(κ-1)・R である。

1技術士 3専門 機械  H27-23  H23-25
理想気体の圧縮前後の温度比

 理想気体を体積 v1 から v2 まで可逆断熱圧縮した。このとき、圧縮後の温度 T2 と圧縮前の温度 T1 の比を T2/T1 としてその関係式を求める。
ただし、比熱比を κ とする。

解答:
断熱圧縮から p・v^κ=一定、pv=RT から、p=RT/v となる。
よって、RT1/v1・v1^κ=RT2/v2・v2^κから、
理想気体の圧縮前後の温度比は、T2/T1 = (v2/v1)^(κ-1) となる。

1技術士 3専門 機械  H26-26  H21-35
理想気体の特性

・ 比熱比κとは、定圧比熱 cp を、容積比熱 cv で割った値である。
・2原子分子の比熱比 κ は、3原子分子の比熱比よりも大である。
・標準状態において、理想気体として扱う気体のモル数が同じであれば容積は等しい。
・温度一定の状態では、圧力と容積の積が一定である。
・一般ガス定数は、気体の種類によらず一定値である。

熱工学/問題3 専門科目 機械部門/これだけ項目集 2

1技術士 3専門 機械  H28-26  H25-26  H22-23  H20-31
熱サイクル図の名称

 熱サイクル図の名称は、次の通りである。
ただし、Tは温度、Sはエントロピー、Pは圧力、Vは体積である。

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1技術士 3専門 機械  H25-27
蒸気サイクルT-s線図と理論熱効率

下図は、ある蒸気サイクルのT-s線図である。番号を付した各状態点 i(i=1~6)の比エンタルピーを hi とするとき、理論熱効率 η を表す式を求める。
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解答:
5 と 6 を延長し s軸 と交わる点を a、
2 と 1 を延長し s軸 と交わる点を b とすれば、
η=面積(5612345)/面積(5ab2345)で表される。
T-s線図をh-s線図とすれば、
理論熱効率は、η=((h5-h6)-(h2-h1))/(h5-h2) である。

1技術士 3専門 機械  H30-24
膨張によるエンタルピーと蒸気の速度

 2942kJ/kg のエンタルピーを持ち静止していた蒸気が、膨張することでエンタルピーが 2622kJ/kg になった。このときの蒸気の速度を求める。

解答:
蒸気の静止時と膨張時の速度を、w1、w2とすれば、
w2^2-w1^2=2×(2942-2622)×1000である。
w1=0であるから、w2=√(2×(2942-2622)×1000)= 800 m/s
膨張による蒸気の速度は、800 m/s である。

1技術士 3専門 機械  H29-26
湿り蒸気の比エンタルピー

 絶対圧力 14[MPa] における乾き度 0.85 の湿り蒸気の比エンタルピーに最も近い値を求める。ただし、この圧力における飽和水及び飽和蒸気の比エンタルピーを、それぞれ 1571[kJ/kg] 、 2638[kJ/kg] とする。

解答:
比エンタルピーは、
飽和水エンタルピー×(1-乾き度)+飽和蒸気エンタルピー×乾き度で表される。
したがって、1571×(1-0.85)+2638×0.85=2478 kJ/kg
湿り蒸気の比エンタルピーは、2478 kJ/kg である。

1技術士 3専門 機械  H29-29
タービンを通過する蒸気のエンタルピー

 蒸気タービンに流入、流出する流れを考える。流入部の流速を 20[m/s] 、エンタルピーを 3502[kJ/kg] とする。流出部の流速を 60[m/s] 、エンタルピーを 2500[kJ/kg] とする。タービン内を通過する流体は、断熱変化すると仮定する。また、重力の影響は無視する。このとき、タービンを通過する単位質量あたりの蒸気が行う仕事として、最も近い値を求める。

解答:
タービンの仕事=蒸気流量×(入口蒸気エンタルピー-出口蒸気エンタルピー)
であるから、単位質量当たりのタービンの仕事はエンタルピーの差となる。
したがって、3502-2500=1002 kJ/kg
タービンを通過する蒸気のエンタルピーは、1002 kJ/kg である。

1技術士 3専門 機械  H24-24  H22-25
蒸気タービンの出力値

 定常運転している蒸気タービンの質量流量は 3kg/s 、入口、出口の比エンタルピーはそれぞれ 2700kJ/kg 、 2000kJ/kg 、熱損失は 30kW であった。蒸気の流入、流出に伴う運動エネルギー、位置エネルギーは十分小さく無視できるとするとして、タービンの出力値を求める。

解答:
タービンの仕事=((入口比エンタルピー)-(出口比エンタルピー))×質量流量 より、
タービンの仕事=(2700-2000)×3=2100 kJ/s=2100 kWである。
熱損失を含めたタービンの仕事は、2100-30=2070 kWであり、
蒸気タービンの出力値は、2070 kW となる。

1技術士 3専門 機械  H25-25
氷水の融解によるエントロピーの変化

 魔法瓶の中に氷水が入っており、中の氷 1kg がゆっくりと時間をかけて融解した。この間、氷水の温度は 0℃ であったとして、魔法瓶内部のエントロピー変化に最も近い値を求める。ただし、氷の融解潜熱は 334kJ/kg とする。

解答:
氷が水に融けて水になるエンタルピーをΔHとすれば、
エントロピー変化ΔSは、ΔS=ΔH/T=1×334/273=1.22 kJ/K
氷水の融解によるエントロピーの変化は、1.22 kJ/K である。

1技術士 3専門 機械  H24-28  H21-34
蒸気タービンサイクル

・蒸気タービンサイクルにおいて、サイクルへの給熱は ボイラ で行われ、放熱は 復水器 で行われる。
・このサイクルの効率を向上させるために、再熱サイクルでは蒸気の 過熱度 を上昇させるために、タービン途中の 蒸気 を取り出す。
・同じく再生サイクルではタービン途中の 蒸気 を取り出し 給熱 に使われる。

1技術士 3専門 機械  H30-27
冷凍庫に必要となる最小電力

 庫内温度が -3.0℃ の冷凍庫から、熱電素子冷却装置を用いて、気温 27.0℃ の周囲環境へ、72W の熱が放熱できるものとする。このとき必要となる最小電力を求める。

解答:
冷凍庫の仕事をW、熱量をQ、低温側温度をTL、高温側温度をTHとすれば、
成績係数COPは、COP=Q/W=TL/(TH-TL)となる。
ここでTH、TL は絶対温度である。。
W=Q×(TH-TL)/Tl=72×(300-270)/270=8.0
冷凍庫に必要となる最小電力は、8.0 W である。

1技術士 3専門 機械  H29-23  H22-27
冷凍機の成績係数の最大値

 温度 270K の熱源から吸熱し、温度 300K の熱源へ放熱する冷凍機がある。この冷凍機の成績係数(COP)の最大値を求める。

解答:
成績係数は、Ql/W=Ql/(QH-Ql)=1/((QH/Ql)-1)
カルノーの原理から、Ql/QH=Tl/THから
成績係数=1/((TH/Tl)-1)=Tl/(TH-Tl)=270/30=9.0
冷凍機の成績係数(COP)の最大値は、9.0 である。

1技術士 3専門 機械  H27-26
冷凍機の成績係数と電力使用量

 大きさが 1m×1m×1m で成績係数( COP:Coefficient of Performance )が2の冷凍庫を考える。この冷凍庫が厚さ L=5[cm] 、熱伝導率 k=0.05[W/(m・K)] の断熱材で覆われている。冷凍庫の外部壁面と内部壁面の温度をそれぞれ 20℃、-20℃ とするとき、年間の電力使用量を求める。ただし、冷凍庫の6面の合計で計算せよ。

解答:
冷凍庫から出る熱量 Q は、面積Aを 1×1×1×6=6m2 とすると、
Q=(kA/l)ΔT=240 Wとなる。
COP=2であるから、冷凍庫の電力消費量は、240÷2=120Wとなる。
したがって、年間の電力使用量は、120×24時間×365日 = 1051 kW となる。

熱工学/問題3 専門科目 機械部門/これだけ項目集 3

1技術士 3専門 機械  H24-26  H21-32
可逆カルノーサイクルの出力と廃熱

 あるボイラで発生した蒸気を熱源として、高熱源が温度 600℃ で 100MW の熱を発生する。低熱源を 20℃ の冷却水とするとき、この熱源間に可逆カルノーサイクルを行う損失の無い熱機関を考えると、出力及び冷却水に捨てる廃熱は何 MW かを求める。

解答:
高熱源の温度TH、低熱源の温度TL、仕事量W、高熱源からもらう熱量QH、
低熱源へ捨てる熱量QLとすれば、
QH/QL=TH/TLから、
冷却水への廃熱は、QL = QH×TL/TH = 100×293/873 = 34 MW
出力は、W = QH-QL = 66 MW

1技術士 3専門 機械  H28-24  H26-25  H21-31
電熱器の加熱に必要な時間

 水 1.5L を 1.2kW の電熱器で、 20℃ から 80℃ まで加熱するのに必要な時間を求める。電熱器から水に有効に伝わる熱は 50% であるとし、水の蒸発熱は無視する。

解答:
水 1g を 1℃ 上昇させる熱量は 1 Cal である。
1 Cal=4.2 J=4.2×10^-3kKJ、1 kWh=3600 kJであるから、
1.5l=1.5kgの水を電熱器で加熱する時間は、
(1500×4.2×10^-3×(80-20))/(1.2×0.5×3600) 時間 = 630 s である。

1技術士 3専門 機械  H26-28
電気ヒーターの消費電力

 床面が一辺 6m の正方形で高さ 3m の壁と、床と同じ面積の屋根で覆われた家を考える。家には電気ヒーターが設置され外気温が 0℃ のときも室内は 25℃ に保たれている。そのときの電気ヒーターの消費電力を求める。
ただし、壁と屋根は熱伝導率 2.3W/(m・K) 、厚さ 10cm のコンクリートとし、室外と室内の対流熱伝達率はそれぞれ 25W/(m^2・K) と 10W/(m^2・K) とする。
また、床は断熱されている。

解答:
熱通過率 K は、1/K=1/hi+δc/kc+1/ho である。
ここで、hi は室内の対流熱伝達率、ho は室外の対流熱伝達率、δc はコンクリート厚さ、kc はコンクリートの熱伝導率である。
1/K==0.183 より、K=5.46 となる。
熱量はQ=KAΔT (Aは面積、ΔTは温度差) であるから、
QW を壁から出る熱量、QR を屋根から出る熱量とすれば、
QW=5.46×(6×3)×4×(25-0)=9828
QR=5.46×(6×6)×1×(25-0)=4914
よって電気ヒーターの消費電力は、壁から出る熱量と屋根から出る熱量の和であるから、
電気ヒーターの消費電力は、14.7 kW となる。

1技術士 3専門 機械  H28-28
水タンクの壁面からの熱移動量

 115℃ に加熱された鉛直壁が大気圧の水タンクに取り付けられている。水タンクの水温は 100℃ であり、壁面からは沸騰が生じている。壁面面積が 100×100mm^2 であるとき、壁面からの熱移動量を求める。
ただし、加熱面の 115℃ における熱伝達率は、10,000W/(m^2・K)とする。

解答:
水タンクの壁面からの熱移動量は、
=ΔT×h×A=(115-100)×10000×(100×100×10^-6)= 1,500 W である。

1技術士 3専門 機械  H26-27
熱機関とガソリンのエネルギー換算

 重量が 1000kg の自動車を海抜 0m から富士山の高さまで、熱効率 40% の熱機関で持ち上げるのに必要なエネルギーをガソリン量に換算した値を求める。ただし、富士山の標高は 3776m 、ガソリンの発熱量は 34.6MJ/L 、重力加速度は 9.8m/s^2 とし、持ち上げ時のエネルギー損失は無いものとする。

解答:
自動車の質量を m、富士山の高さを h とすれば、
自動車を富士山に上げるために必要なエネルギーは、
E=mgh=1000×9.8×3776 (J)である。
熱機関のエネルギーは、必要なガソリン量l(l)として、
EG=34.6×l×0.4×10^6 (J)である。
したがって、必要なエネルギーをガソリン量に換算した値は、
l = (1000×9.8×3776)/(34.6×0.4×10^6) = 2.67 l である。

1技術士 3専門 機械  H26-29  H25-24
飲んだ水の蒸発に必要なエネルギー量

 人は平均して 1日に 2L の水を飲み、半分は肺及び皮膚から蒸気として、残りの半分は尿となって体外に排出される。1日 に飲んだ水を体温まで昇温し、肺及び皮膚から蒸気として蒸発させるのに必要なエネルギー量を求める。
ただし、飲むときの水の温度は 5℃ とし、体温は 36℃、蒸発潜熱を 2430kJ/kg、
比熱を 4.18kJ/(kg・K) とする。

解答:
水 2l は 2kg である。
水を飲んで体温まで上げる熱量は、4.18×(36-5)×2=260 kJ
水の半分 1kg を蒸発させる熱量は、1×2430=2430 kJ
よって総合としての熱量、蒸発に必要なエネルギー量は、2430+260 = 2690 kJ

1技術士 3専門 機械  H30-28  H26-23
メタンの燃焼排出物、二酸化炭素

 メタン CH4 が空気比 1.2 で完全燃焼する場合、生成される燃焼排出物のうち、二酸化炭素 CO2 の体積分率を求める。ただし、空気の組成は酸素 O2 と窒素 N2 とし、酸素と窒素の体積比率は 1:3.8 とする。また、燃焼生成物中の水 H2O は水蒸気とし、凝縮はしていないものとする。

解答:
CH4+2O2 → CO2+2H2O となり、CH4 が1モルに対し、
O2,CO2,H2O はそれぞれ、2モル、1モル、2モル必要及び排出される。
O2は 1.2倍の空燃比から、2.4モル要する。
O2を2.4モル出すために要する空気のうち N2 量は、2.4×3.8=9.12モルとなる。
したがって、排気量は、N2、O2の燃焼に寄与しない残りは、CO2、H2Oであり、
CO2の割合は、1(モル)/(9.12+(2.4-2)+1+2)(モル)=0.0799 となる。
メタンの燃焼排出物のうち、二酸化炭素 CO2 の体積分率は、0.080 である。

1技術士 3専門 機械  H27-24  H24-27
メタンの完全燃焼に必要な空気量

 メタン 1kg を完全燃焼させるために必要な理論空気量を求める。
ただし、空気中の酸素の質量割合は 0.232 とする。

解答:
CH4+2O2 → CO2+2H2O とメタンの燃焼の反応式から、
メタンのモル数は、n=1000/16である。
反応に必要なO2のモル数は、2nであるから、
酸素の質量は、32×1000/16×2÷1000 kgとなる。
したがって、メタンの完全燃焼に必要な空気量は、
(32×1000/16×2÷1000)/0.232 = 17.2 kg である。

1技術士 3専門 機械  H30-29  H27-27
自然対流により散逸する熱流量

 内部より発熱する直径 1.0cm の固体球が空気中で静止した状態にある場合の自然対流を考える。周囲の空気温度が 300K 、球表面温度が 450K で、自然対流による平均熱伝達率が 7.0W/(m^2・K) のとき、自然対流により球表面から散逸する熱流量を求める。

解答:
熱伝達率をh、球表面温度Tw、球周囲温度Tf、球の表面積をAとすれば、
熱流量Qは、
Q=h(Tw-Tf)A=7.0×(450-300)×3.14×(0.01)^2=0.330 W=330 mW
自然対流により散逸する熱流量は、330 mW である。

1技術士 3専門 機械  H29-25  H27-28
ふく射による屋根のエネルギー量

 黒体面の屋根( 3m×5m )に太陽エネルギー( 1kW/m^2 )が垂直に入射し、同時に屋根からふく射によりエネルギーが放射している場合を考える。屋根温度が 70℃ のとき、入射と放射の差として、屋根が受け取るエネルギー量を求める。
ただし、ステファンボルツマン定数を 5.67×10^-8・W/(m^2・K^4)とし、対流による放熱は無視できるものとする。

解答:
入射エネルギー E1 は、E1=(3×5)×1000=15000 kW
放射エネルギー E2 は、ステファンボルツマンの法則から、
E2=σT^4×放射面積=5.67×10^-8×(273+70)^4×(3×5)=11772 kW
よって、E1-E2=15000-11772=3228 W=3.2 kW
屋根が受け取るエネルギーは、3.2 kW である。

1技術士 3専門 機械  H28-29  H25-29  H22-26
電磁波のふく射伝熱

・電磁波により熱が伝わる伝熱形態を ふく射伝熱 と呼ぶ。
・黒体面 の全放射能 Eb は、絶対温度 T を用いて Eb=σT^4 で表せる。
・ここで、σ をステファン・ボルツマン定数 と呼ぶ。
・灰色面とは、放射率が波長によらず近似的に一定と仮定できる伝熱面のことである。

1技術士 3専門 機械  H30-26
熱通過率を低下させるフィルムの厚さ

 金属板に断熱性能を与えるために、その片方の表面にプラスチックフィルムを貼ることを考える。金属板とプラスチックフィルムの界面の熱抵抗は無視できるものとして、金属板にフィルムを貼ったときの定常状態での板厚方向の熱通過率を、金属板のみにおける熱通過率の 1/20 まで低下させるために必要なフィルムの厚さを求める。
ただし、金属板の厚さ及び熱伝導率をそれぞれ 7.0mm、49W/(m・K)、プラスチックフィルムの熱伝導率を 0.20W/(m・K) とする。

解答:

金属板のみの熱通過率をH1、金属板とプラスチック合板の熱通過率をH2とすると、
H2=A×(TH-Tl)/(l1/k1+l2/k2)、H1=A×(TH-Tl)/(l1/k1) 
ここで、Aは面積、lは厚さ、TH-Tlは温度差、kは熱伝導率である。
(添字1は金属、添字2はプラスチック)
H2/H1=1/20 とするためには、
1/20=(l1/k1)/(l1/k1+l2/k2)=1.4/(1.4+49l2)から、
熱通過率を低下させるフィルムの厚さは、l2 = 0.54 mm である。

1技術士 3専門 機械  H27-25  H24-29
熱交換器の熱通過率

 隔板を介して高温流体と低温流体が熱交換を行う熱交換器がある。高温流体側の隔板表面における熱伝達率 hh 、低温流体側の隔板表面の熱伝達率を hc 、隔板の熱伝導率を k 、隔板の厚さを δ とするとき、高温流体と低温流体との間の熱通過率(総括伝熱係数) K を表す式を求める。

解答:
総括伝熱係数は、1/K=1/hh+δ/k+1/hc と表される。
高温流体と低温流体との間の熱通過率は、K = 1/((1/hh)+(δ/k)+(1/hc)) である。

1技術士 3専門 機械  H26-24
熱伝導率の異なる流体の熱通過率

 熱伝導率 k の平板の両面が2つの異なる温度の流体と接しており、それぞれの温度を Th 、 Tc とする場合について考える。平板の高温側の熱伝達率hh、低温側の熱伝達率をhcとし、平板の厚さを L とする。低温側の熱伝達と平板内熱伝導が、高温側の熱伝達に比べて十分に大きい場合、熱通過率の値を求める。

解答:
熱通過率は、K=1/((1/hh)+(l/k)+(1/hc))=hh/(1+(l・hh/k)+(hh/hc))
k,hc>hh であるから、hh/k≒0,hh/hc≒0 である。
したがって、熱通過率は、K =hh となる。

1技術士 3専門 機械  H25-28
通過熱量と断熱材の厚み

 厚さ 5.0cm のコンクリート壁に断熱材を取り付け、通過熱量を半分にしたい。そのとき、必要な断熱材の厚みを求める。なお、コンクリートの熱伝導率は 1.2W/(m・K) 、断熱材の熱伝導率は 0.04W/(m・K) 、室内の空気熱伝達率は 6.0W/(m^2・K) 、屋外の空気熱伝達率は 17W/(m^2・K)とする。

解答:

断熱材を取付ける前の熱通過率K0は、1/K0=1/hi+δc/kc+1/ho、
断熱材を取付けた後の熱通過率は、δw を厚さとして、
1/K=1/hi+δc/kc+1/ho+δw/kw=1/K0+δw/kwである。
熱通過量は、Q=KAΔTであるから、Q=Q0/2から、KAΔT=K0AΔT/2となる。
よって、K=K0/2であるから、1/K=2/K0ととなり、1/K0+δw/kw=2/K0から、
δw=1/K0×kw=(1/hi+δc/kc+1/ho)×kw
=(1/6+0.05/1.2+1/17)×0.04=0.0107 m= 1cm
必要な断熱材の厚みは、1cm である。

1技術士 3専門 機械  H28-27
金属円管の保温と周囲への熱損失

 外径 ri、長さ L の金属円管を保温のため熱伝導率 k の断熱材で覆った。断熱材の内径は ri、外径は ro とする。断熱材外表面から外気への熱伝達率を h とするとき、周囲への熱損失 Q の式を求める。なお、金属円管外表面温度と断熱材内表面温度は、ともに Ti であり、外気温度は T∞ とする。ただし、対数は自然対数とする。

解答:
保温材からの伝導熱量による温度差は、(ln(rO/r1)/2πrOλl)Q1である。
保温材から外部へ熱伝達による温度差は、Q2/(hπrO l)である。
この2式からの熱量が総合の熱損失であるから、
Q1+Q2=(Ti-T∞)/((ln(rO/ri)/2πrO kl))+(Ti-T∞)(hπrO l)となる。
周囲への熱損失は、Q=(2π・l(Ti-T∞))/(1/k・log(rO/ri)+1/(h・rO)) である。

1技術士 3専門 機械  H29-27
フィン、拡大伝熱面

 フィン(拡大伝熱面)に関する記述は、次の通りである。

・フィンは気体と液体の熱交換だけでなく、気体と気体の熱交換にも用いられる。
・フィンを密に設置することで流体の流動抵抗は増すが、伝熱は促進される。
・実際のフィン効率 η の値は 01技術士 3専門 機械  H30-25
定常状態の熱交換器
 定常状態で用いられている熱交換器に関する記述は、次の通りである。

・向流型熱交換器において、低温側流体の温度は高温側流体の温度の出口温度を超えることがある。
・熱交換器内にある隔板の熱通過率に対し、隔板の厚さのみが影響する。
・対数平均温度差は、出入口それぞれの高温側流体と低温側温度の温度差が与えられれば求められる。
・並流型熱交換器において、高温側流体の温度と低温側流体の温度の差は入口において最大となる。
・向流型熱交換器における熱交換量は、熱通過率と対数平均温度差と流路長さが与えられれば求められる。

熱工学/問題3 専門科目 機械部門/過去問からの出題傾向

技術士第一次試験/問題3 専門科目 機械部門

◎は、予想が的中したものです。

重点予想 H30 H29 H28 H27 H26 H25 H24
◇ 熱工学
 熱工学で使われるSI単位
 理想気体の状態変化
 理想気体の膨張によるエントロピーの増減
 理想気体のエントロピー変化の式
 理想気体の加熱とエンタルピーの変化量
 理想気体におけるマイヤーの式と比熱比
 理想気体の圧縮前後の温度比
 理想気体の特性
 熱サイクル図の名称
 蒸気サイクルT-s線図と理論熱効率
 膨張によるエンタルピーと蒸気の速度
 湿り蒸気の比エンタルピー
 タービンを通過する蒸気のエンタルピー
 蒸気タービンの出力値
 氷水の融解によるエントロピーの変化
 蒸気タービンサイクル
 冷凍庫に必要となる最小電力
 冷凍機の成績係数の最大値
 冷凍機の成績係数と電力使用量
 可逆カルノーサイクルの出力と廃熱
 電熱器の加熱に必要な時間
 電気ヒーターの消費電力
 水タンクの壁面からの熱移動量
 熱機関とガソリンのエネルギー換算
 飲んだ水の蒸発に必要なエネルギー量
 メタンの燃焼排出物、二酸化炭素
 メタンの完全燃焼に必要な空気量
 自然対流により散逸する熱流量
 ふく射による屋根のエネルギー量
 電磁波のふく射伝熱
 熱通過率を低下させるフィルムの厚さ
 熱交換器の熱通過率
 熱伝導率の異なる流体の熱通過率
 通過熱量と断熱材の厚み
 金属円管の保温と周囲への熱損失
 フィン、拡大伝熱面
 定常状態の熱交換器
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 問題3 専門科目 機械部門
過去問と解答速報『資格試験_合格支援隊』
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