過去問 冷凍空調技士試験


冷凍空調技士試験の過去問と重要事項

冷凍空調機器の保安と法規

冷凍空調設備の位置と構造
陸上の定置式の設備での技術上の基準は、次の通りである。
・施設には、その外部から見やすい警戒標を掲げること
・圧縮機、油分離器、凝縮器、受液器、またはこれらの間の配管を設置する部屋は、冷媒ガスが漏れたとき滞留しないような構造にすること
・圧縮機、油分離器、凝縮器、受液器、またはそれらの間の配管は、発火性や引火性のものを堆積した場所、火気の付近に置いてはならない
・冷媒設備には、圧力計を設けること
・冷媒設備には、冷媒の圧力が許容圧力を超えた場合に、許容圧力以下に戻すことができる安全装置を設けること
・冷媒設備は、設計圧力や許容圧力のいずれか低い圧力以上で行う気密試験、配管以外の部分について設計圧力、許容圧力のいずれか低い圧力の 1.5 倍以上の圧力で行う耐圧試験に合格するものであること
・製造設備は、振動、衝撃、腐食などにより冷媒ガスの漏れないものであること
・製造設備に設けたバルブやコックには、従業員が当該バルブなどを適切に操作できるような措置を講ずること
・可燃性ガスとは、エタン、 プロパン、アンモニアなどである
・毒性ガスとは、アンモニアなどである
・可燃性ガス、毒性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備に係る受液器に設ける液面計には、丸形ガラス管液面計以外のものを使用すること
・可燃性ガス、毒性ガスの製造施設には、当該ガスの漏れを検知し警報する設備を設けること
・可燃性ガスの製造施設には、消火設備を設けること
・可燃性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備に係る電気設備は、ガスに応じた防爆性能を有する構造のものであること
・毒性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備に係る受液器の周囲には、その流出を防止することができる防液提を設けること
・毒性ガスの製造設備には、当該ガスが漏れたときの除害のための措置を講ずること

ガラス液面計の安全な構造
・受液器の液面計は、液面計のグラスには、外部からの衝撃に対応できるカバーなどの保護具を取り付けておくこと。
・毒性ガス、可燃性のガスを冷媒とする装置には、丸形ガラス液面計は使用してはならない。
・自動遮断弁を設置すること。

冷凍機の運転前の点検確認
・始動する前に、電動機、エンジン、伝動装置、ベルト類をよく点検して、安全を確認すること。

圧縮機のクランク室内での爆発
・アンモニア圧縮機のクランク室内での爆発の原因は、次の2つである。
ガス内への液不純物の混入
ピストンリング、パツキンからの漏れ
・ピストンリング、パツキンからの漏れが発生すると、クランク室内で冷媒ガスと油の蒸気との混合が高温状態で行われるため、の混合物が燃焼しやすくなる。

冷凍装置の試験圧力と気密試験
・圧縮機、圧力容器など、配管以外の部分は、設計圧力と許容圧力のいずれか低い圧力 1.5倍以上の圧力によって行う耐圧試験に合格したものを使用すること
・冷凍装置は、組立て配管終了後、設計圧力と許容圧力のいずれか低い圧力以上による不燃性ガス圧、空気圧による気密試験を行うこと

高圧ガスの高圧ガス保安法の定義
・常用の温度において、圧力が 1MPa以上となる圧縮ガスであるもの
・温度 35℃以下において、圧力が 1MPa以上となる圧縮ガスであるもの
・常用の温度において、圧力が 0.2MPa以上となる液化ガスであるもの
・温度 35℃以下において、圧力が 0.2MPa以上となる液化ガスであるもの

保安機器の種類
・保安機器には、高圧遮断装置、低圧遮断装置、油圧保護遮断装置、過電流遮断器、安全弁、溶栓、破裂板などがある。
・保安機器は、定期的に点検を行い、常に所定の条件のもと安全に作動するようにしておく必要がある。
・保安機器は、不注意に触れられることのないようにロックしておくこと。

機械室の換気装置
・可燃性ガス、毒性ガスを冷媒ガスとする機械室は、ガスが滞留しない構造で、1冷凍トン当たり 0.05m2以上の直接外気に面した開口を設けること
・開口がない場合は、1冷凍トン当たり 2m3/min以上の換気装置を設けなければならない
・アンモニアなど比重の軽いガスの場合は、部屋の上部に開口部を設ける
・密閉室のフロンガスの場合は、下部の位置に換気装置を取り付ける
・アーク光、ストーブ、こんろなどを使用してはならない
・表面温度が 400℃以上となる発熱体、その他の裸炎光を使用してはならない

ガス漏れ検知器の設置
・アンモニア、エタン、プロパンなど、可燃性ガスや毒性ガスを冷媒とする冷凍設備には、漏れたガスが滞留するおそれのある場所に、ガスを検知し警報する設備を設けること
・検知警報設備には、隔膜電極方式、半導体方式、接触燃焼方式などの検知器がある
・アンモニアの警報設定値は、50ppm である

冷凍空調機器の運転、異常の原因と対策

往復動圧縮機の異常音の原因
・圧縮機、電動機が基礎に固定されず、緩んでいる
・液バック、冷却水調整弁が汚れている
・膨張弁がハンティングしている
・冷却水の水力が高すぎる
・圧縮機用のVベルトに緩みがある
・潤滑油が不足している
・油切れのシールがある
・内部の部品が破損している

圧縮機が始動しない原因
・制御回路、電動機の始動器に作動不良がある
・圧縮機に冷媒が流入して凍結している
・カップリングが故障している
・油圧保護スイッチが切れて、リセットしていない
・高圧遮断スイッチが切れたままになっている
・吸込み圧力が低圧スイッチをセットした圧力以下になっている
・電力の供給がされていない
・規定電圧が低すぎる
・主スイッチが開いている
・ヒューズが溶断している
・電動機が焼損している

圧縮機が停止しない原因
・手動押上げ棒によって電磁弁が開いた状態になっている
・電動機の始動器回路の電気的コントロールの接点が接触したままで開かない
・冷媒の過剰充填、圧縮機の吸込み弁や吐出し弁に不具合が生じている
・サーモスタットが極端に低い温度に調整されている
・過剰の負荷が作用している
・冷媒が不足している

圧縮機が始動する、停止する原因
・冷却水管、冷却水調整弁、ストレーナに作動不良がある、詰まっている
・冷媒の過剰充填、冷媒の不足、不凝縮ガスの混入
・自動復帰させる高圧スイッチのディファレンシャルのセット点が近すぎる
・低圧スイッチのディファレンシャルのセット値が小さすぎる
・電気的制御回路が断続的に接触している
・供給の冷却水管の圧力が低すぎる
・冷却水の温度が高すぎる
・蒸発器に汚れや霜付きがある
・液配管の電磁弁に漏れがある
・凝縮器に不具合がある
・シェルチューブの凝縮器が汚れている
・蒸発式凝縮器の能力が低下している

圧縮機の吸込み圧力が低すぎる原因
・ストレーナや膨張弁が詰まっている
・蒸発器の負荷が少ない
・冷媒が十分に充填されていない
・蒸発器が大きく圧力損失が過大になっている
・大きすぎる凝縮器を使用している
・低圧スイッチが所定より低い圧力のところにセットされている

圧縮機の吸込み圧力が高すぎる原因
・膨張弁の能力が大きすぎる
・膨張弁が開きすぎている
・圧縮機の吸込み弁に不具合がある
・大きすぎる蒸発器を使用している
・蒸発器に過剰な負荷がかかっている
・空気や不凝縮ガスが混入している
・低圧スイッチのセットが高すぎる

冷凍機の能力がでない原因
・冷却コイルに汚れや霜付きがある
・ストレーナ、弁類、配管管などが詰まっている
・過熱度が適切でない
・蒸発器の圧力損失が大きすぎる

圧縮機の潤滑油レベルが下がる原因
・冷媒充填量が少なすぎる
・吸込み配管に油が溜まっている
・吸込み側冷媒液のスラッジが溜まっている
・油分離器に不具合がある
・油の漏れなどがある.
・ストレーナ、配管、弁類が汚れている

冷凍装置内の高圧側が高い圧力になる原因
・過剰に冷媒が充填されている
・過小能力の蒸発器を使用している
・装置の冷媒系統に不凝縮ガス、空気が混入している
・蒸発式凝縮器に不具合がある
・凝縮器の冷却管が汚れている
・空冷凝縮器のファンが故障している
・⑧空冷凝縮器の通風路がふさがれている
・凝縮器用冷却水が十分に供給されていない

冷凍装置内の高圧側が低い圧力になる原因
・冷媒の充填量が少なすぎる
・凝縮器冷却水が冷たすぎる
・凝縮器用冷却水が過剰に供給さている
・油戻り弁やトラップに漏れがある
・圧縮機の吐出し弁や吸込み弁に漏れがある

冷凍空調機器の運転方法と注意点

冷凍装置からの冷媒を取り出す方法
・冷媒ボンベを台形計量器の上に置き、目盛をボンベの満量のところになるようにする。
・ボンベ内の液管は立上りのほうに向けておくこと。
・膨張弁を閉じて、圧縮機を運転し、凝縮器には冷却水を十分に送って。冷媒液を受液器内に溜める。
・受液器の液面計を見て、冷媒液が過充填にならないようにす。。
・液面計の所定量を確認し、 ボンベ弁と受液器弁を開く。
・パージ管の装置低圧側に接続しているパージ弁は、閉じていることを確認する。
・冷媒液がボンベに入ったら、計量器の目盛が所定の位置にくるか確認する。
・時間が経過するとボンベ中の圧力は高くなり、 冷媒液の流入が緩やかになっていることを確認する。
・受液器弁を閉じて、パージ弁を開き、パージを行ってからパージ弁を閉じ、受液器弁を開けて再び充填する。
・計量器により、所定の冷媒量がボンベに入ったことを確認する。
・受液器弁とボンベ弁を閉じて、ボンベを取り外す。

容器に冷媒ガスを充填する方法
冷媒ガスを充てんしたボンベの取扱いや操作については、次の点に注意して安全性を確保する。
・ボンベから装置へガスを充填するときは、日射を避け、通風のよい、涼しい場所で行う。
・ボンベの温度は、40℃以下に保つ。
・ボンベは、湿気、水滴、雨露などによる腐食を防止する。
・火気、引火性、発火性のものが付近にないことを確認する
・アンモニアの場合は、可燃性、毒性ガスであり危険が大きいので、注意する。
・作業前に、毒性除害用消火栓、用水、水栓などの場所を確認する。
・バルブの開閉は静かに行い、過大な力をハンドルに加えない。
・転落や転倒による衝撃、バルブ損傷がないよう、ボンベの取扱いには、十分に注意する。

冷媒チャージにおけるポンべの取扱い
・大形冷凍装置に冷媒補充などで充填を行う場合、充填時の知識を習得し、十分注意して操作すること
・冷媒が逆流しボンベに戻って充満した場合、加熱されると爆発の危険があるため、注意すること

往復動圧縮機の始動方法
・圧縮機がある期間停止していた場合は、吸込み圧力は上昇しており、冷媒液は低圧側の温度の低いところに溜まっている
・圧縮機の吸込み弁は、通常の作動圧力になるまで徐々に開けること
・圧縮機の電動機出力が小さい場合、自動運転の場合は、過負荷となり始動不良となるため、吸入圧力調整弁(SPR)を吸込み管に取り付けること

大形冷凍装置での負荷に対応した運転方法
・大形装置では、圧縮機やポンプなどの始動は手動で行う場合が多い
・圧縮機の連転台数と負荷のバランスに十分注意すること
・冷蔵室を正しい温度に保つため、圧縮機へ戻る圧力が所定の圧力になるようにすること
・負荷が増加すれば他の圧縮機も始動させ、逆に、戻り圧力が降下すれば1台ごとに圧縮機を減らしていく
・圧縮機のアンローダによりバランスをとることで、圧力スイッチによる自動制御が可能になる
・アンローダ、インバータにより、回転数制御を行い容量バランスをとる

ターボ冷凍機のパージを行う方法
・ターボ冷凍機を運転する前に、冷媒中に侵入した空気、不凝縮ガスを追い出すことをパージという
・ターボ冷凍機に付属しているパージュニツトにより、パージを行う
・ターボ圧縮機の圧力は、往復動圧縮機よりも低いので、事故の発生を抑制できる

高圧ガス充填時に発生する事故
・計量器からの転倒、トラックからの落下などで破壊すると、冷媒液が吹き出し、大きな事故発生となる。
・次の場所では、バルブ部が吹き飛ぶような事故も発生する。
日射となる場所
夜間で日射の確認ができない場所
機器の近くで加熱されるような場所

冷媒のチャージ、抜取り、回収の注意点
・冷凍機械室は十分に換気して作業する
・作業が終わるまで、換気装置やファンの運転を続ける
・換気装置がない場合は、ドアや窓を十分に開けておく

冷媒系統中に空気が侵入した場合の措置
・冷媒系統中に空気が侵入すると、ダルトンの分圧の法則のように、冷媒の飽和圧力に侵入空気の圧力が加わり、侵入した空気量が少なくても圧力は上昇する
・水冷凝縮器の場合は、冷媒液をためて圧縮機を停止し、約1時間冷却水を通水し、水温と冷媒液温度が同じになったとき、相当圧力を確認することで、正常か異常かの判断ができる
・空冷の場合は、正常時の運転記録を基準として、定時の状態を比較検討し、異常な圧力上昇であれば、不凝縮ガスによる影響と判断されればパージによる措置をとる

ターボ圧縮機のサージング現象とその対応
・サージング現象とは、ターボ圧縮機が波打ち音のような異常音を発生することである
・負荷が 10~20% になると、サージングが発生し、圧縮機を過熱させ、軸受温度を上昇させる
・サージングが発生した場合は、連続運転を行ってはならない

冷凍装置に充填する冷媒量
・膨張弁が最大にに開き装置が過負荷でない場合は、 蒸発コイルの下部に霜付きがなければ、冷媒を充填しなければならない。
・膨張弁内で音がするときも、冷媒が不足していると判定できる。
・装置の受液器に液面計が付いていれば、残っている冷媒量がわかる。
・液面計が付いていない場合は、冷凍装置を運転して、その状態から冷媒の不足量を推定する。

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